• 国際・外交
  • アジア、アメリカ、大洋州、欧州・ロシア、中東・アフリカ、中国・台湾、朝鮮半島の国際情報まとめ

海外3都市に設置する「ジャパン・ハウス」とは(簡単なまとめ)

ページに広告が含まれる場合があります。

150910 ジャパンハウス 薗浦外務大臣政務官の英国訪問 150928 薗浦外務大臣政務官の米国・ブラジル訪問

岸田文雄外務大臣は30日の衆院外務委員会で、「ジャパン・ハウス」について「領土問題や、わが国としてしっかり主張すべきことも主張し、日本の魅力も発信していく」と述べた。

発信のあり方については、大鷹正人報道・広報・文化交流担当参事官が3都市それぞれに設置された現地の民間人などからなる運営委員会と協議して取り組んでいく方針を説明。

「ジャパン・ハウス」は、日本の広報戦略の拠点として平成29年度にロサンゼルスなど海外3都市に設置する。

ここで、外務省の言う「ジャパン・ハウス」とはいかなるものなのか、ご紹介しておきたい。

外務省、ジャパン・ハウス概要発表

簡単なまとめ
位置づけ 「世界を豊かにする日本」の発信拠点
内容 文化、食、先端技術、地方など多様な魅力を紹介
各分野の専門家が海外発信する際の“足がかり”となる機能
設置拠点 ロサンゼルス、ロンドン、サンパウロ
施設 日本の魅力や才能の展示やワークショップ、物販、レストランなど
展覧会 3都市を巡回する展覧会を年3回開催
背景 中韓による“歴史戦”に対抗

しかし外務省幹部は、韓国が海外施設の展示で竹島問題を集中的に取り上げた際に来場者が途絶えた例があるため、「日本の魅力を伝えることで本当の日本ファンを増やしたい」と強調

出典:産経ニュース 2016.3.25

ジャパン・ハウス概要発表 日本文化発信拠点に 外務省、歴史認識や領土などの発信には慎重

外務省は25日、日本の広報戦略の拠点として平成29年度に海外3都市に設置する「ジャパン・ハウス」の事業概要を発表した。

「世界を豊かにする日本」の発信拠点として位置づけ、文化、食、先端技術、地方など多様な魅力を紹介するとともに、さまざまな分野の専門家が海外発信する際の“足がかり”となる機能を持たせる。

設置されるのはロサンゼルス、ロンドン、サンパウロ
中心地にある既存施設を改装し、日本の魅力や才能の展示やワークショップ、物販、レストランなどを展開する。また、3都市を巡回する展覧会を年3回開く。費用はジャパン・ハウスが負担する。

ジャパン・ハウスをめぐっては、中韓による“歴史戦”に対抗するため、日本の「正しい姿」や魅力を含む「戦略的対外発信」の必要性が高まったことが誕生の背景にある。しかし、事業概念に歴史認識や領土問題を発信する機能は明示されていない

外務省の川村泰久外務報道官は25日の会見で「相手方、発信する内容、課題に十分配慮して最も適切な形で発信を続けていきたい」と説明し、歴史認識の発信などに活用することには慎重な見方を示した。

政府関係者によると、外務省が慎重なのは、韓国が海外に設置した施設の展示で竹島問題を集中的に取り上げたところ来場者が途絶えた例もあるためとしている。外務省幹部は「日本の魅力を伝えることで本当の日本ファンを増やしたい」と強調している。

「ジャパン・ハウス(仮称)」の創設・運営業務(外務省HP)

簡単なまとめ
目的 日本の「正しい姿」や多様な魅力を発信しながら親日派・知日派の裾野を拡大する

平成28年3月18日
出典:外務省

外務省は,平成27年度予算の成立を条件に,ロンドン,ロサンゼルス,サンパウロにおける「オールジャパン」の発信拠点であるジャパン・ハウス(仮称,以下略)の設置を検討しております。

ジャパン・ハウスは,日本に関する様々な情報がまとめて入手できるワンストップ・サービスを提供すると共に,カフェ・レストラン,アンテナショップ等を設置し,民間の活力,地方の魅力なども積極的に活用したオールジャパンでの発信を実現し,専門家の知見を活用しつつ,現地の人々が「知りたい日本」を発信することをコンセプトとした新たな発信拠点です。

このようにオープンな施設にすることによって,従来日本への関心が必ずしも高くなかった人々を含めた幅広い層に対し,日本の「正しい姿」や多様な魅力を発信しながら,親日派・知日派の裾野を拡大していくことを目的としています。

現時点での業務概要

ジャパン・ハウスの概要

1603 ジャパンハウス 現時点での業務概要 外務省1

ジャパン・ハウスとは

1603 ジャパンハウス 現時点での業務概要 外務省2

ジャパン・ハウスのメリット

1603 ジャパンハウス 現時点での業務概要 外務省3

国内有識者諮問会議で語られた内容(概要)

まとめるほどでもないので、簡単な感想

ご紹介のために一応以下引用しましたが、別にたいした内容は書いてありません。
こんなふうに話し合われたんだねって感じは伝わるかもしれませんが。

平成27年7月27日
出典:外務省

(1)「共通の戦略」,「共通の言語」

諮問会議では,自分の担当する分野からのインプットだけでなく,日本として可能なグローバルな貢献とは何かとの観点から共通の戦略を策定すべきとの意見があり,大多数の賛同を得た。その際,社会を良くする知恵の集合体としての文化を共通言語にしては如何との提案があり,了承された。

(2)「効果測定」

「入ればそこは日本」というジャパン・ハウスの戦略実施に際しては,来館者数や稼働率といった単純な指標にするのではなく,日本が現地や国際社会にとって役に立っているかをしっかり検証すべきとの意見があった。

(3)「外国が見たいものと日本が見せたいもの」

外国が見たいものと日本が見せたいものの間に“ずれ”がある点について,現地の見たいものをそのまま提示すれば“フジヤマ・ゲイシャ”になる恐れがある反面,国内コンテンツをただ並べるだけでは意味がない点で,一致。現地の運営委員会やアドバイザリーボードに外国人にも入ってもらって声に耳を傾けつつ,品格と美と日本らしさを盛り込んで見せていく必要があるとの意見もあった。また,ラーメンやアニメのように既に世界が認めたものを政府が追認するのではなく,日本が海外の何に価値を置いているかを発信すべきとの意見もあった。

(4)「日本の過去と未来」

ジャパン・ハウスでは,日本の“現在”と“未来”に焦点を当て,毅然として見せていくべきとの意見が多数を占めたが,日本の美学を考えれば過去(伝統)も大切との意見もあった。

(5)「日本のプリンシプル(原則)と美意識」

総合プロデューサーから,舗装された道路,掃除されたトイレ,メンテナンスされた街頭といった日本の“丁寧,緻密,繊細,簡潔”といったプリンシプル(原則)がルーツとなった日本の美意識を,きりっとした輪郭で売り出したいと述べた。

 

うわー♪ 素敵な施設~♪

これで日本のことが、
海外に正しく伝わるねっ☆

素材 うさぎ

 

って、そんなわけあるかーい!

中韓による“歴史戦”に対抗するために設立に向かったはずが、どこにでもありそうな親睦施設でしかない・・・。

親睦施設が悪いとは言いませんし、中韓のような下品な“歴史戦”は必要ありませんが、外務省に“歴史戦”をうまく利用された気がするぞ。「またこれで外務省に予算を持って行かれたのかな」という感想しか浮かばない!

これまでもできることはあったはずなんですが、ジャパン・ハウスなる外枠を作れば、うまく機能するものなんでしょうか?

上記の「効果測定」を読んでみると、

来館者数や稼働率といった単純な指標にするのではなく,日本が現地や国際社会にとって役に立っているかをしっかり検証すべきとの意見があった。

とのことで。

うん、言ってることはごもっとも。でもね、もしかして国民のこと馬鹿にしてる?

「いいな~この明確な結果を求められないお仕事~♪」

資料内容の薄っぺらさにも、そこはかとなく「適当さ」を感じるしっ!
これはもう親睦団体なんだと割り切って考えればいいのか?

 
うーん、やっぱり無駄か。
前向きに考えようとしましたが、むなしい気分にしかなりませんでしたw

だって「外務省による外務省のための施設」じゃないの?これ。予算確保、外務省大勝利!ってとこかな。

合わせて読みたい