山口敬之「金正男暗殺、金正恩はアメリカの計画知り恐怖に支配された」ザ・ボイス | 政治備忘録

山口敬之「金正男暗殺、金正恩はアメリカの計画知り恐怖に支配された」ザ・ボイス

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3月1日放送の『ザ・ボイス そこまで言うか!』に出演した山口敬之氏の話が面白かった!久しぶりに面白いラジオを聞いた気がする。個人的に神回でした。
「ザ・フォーカス」だけ書き起こしちゃいましたよー!

山口敬之氏と言えば、韓国軍がベトナム戦争中に慰安所を開設していたことを週刊文春でスクープしたところ、何故かTBSから懲戒処分を受けたあの方です。このとき山口氏は、「会社が私の取材成果を報道しなかった真意は、私にはわからない」「事実は揺るぎなく、世に知らしむべきニュースと考えて公表に踏み切りました」とFBで述べていました。

フリージャーナリストとしての益々のご活躍を、勝手に祈念しております。

山口敬之

1966年東京生まれ。フリージャーナリスト・アメリカシンクタンク客員研究員。90年慶應義塾大学経済学部卒、TBS入社。以来25年間報道局に所属する。報道カメラマン、臨時プノンペン支局、ロンドン支局、社会部を経て2000年から政治部。13年からワシントン支局長を務める。16年5月TBSを退職。

『ザ・ボイス そこまで言うか!』3月1日放送

テーマ:金正男暗殺

山口敬之

アメリカは、金正恩体制を転覆する作戦を立案した。少なくとも作戦を立案したことについて僕は間違いがないと思ってます。実行するかは別ですけれども、金正恩体制をこれ以上続けさせない。

そのことをご存知のリスナーの中には、金正男を暗殺したからそういうことになったと時系列で思っている方もいるかと思うんですが、僕は逆だと思うんです。

去年の10月12日に、アメリカのラッセルという国務次官補が--まだオバマ政権下ですね、この時に「金正恩がこれ以上核開発を進めるならば、彼は即死する」“死ぬ”という発言をしたんですね。

ラッセル国務次官補は1985年に国務省に入省して、アジアなどを見てきたプロ中のプロの職業外交官です。この人は不用意な発言を絶対しませんから、まず金正恩に対するメッセージです。

「一線をあなたは超えましたよ」というメッセージ。

それから、「アメリカは殺害計画を持っています」ということを公に言っているんですね。

非常に興味深いのは、その直後にトランプ政権が誕生したんですが、国務省はティラーソンという方が国務長官に選ばれて、他の国務次官、国務次官補はみんな今空席なのに、ラッセル国務次官補だけは、続投しているんです。12月にも来日されましたね。

なんで1人だけ続投しているのか理由は分かりません。ただ、アジア担当ですから、何か大きなことがアジアで計画されていない限り、他はみんな替えたのだから替えればいい。

そういうことから言うと、金正男の暗殺は「金正恩体制を倒す」というアメリカの決断ではなく、順番が逆で、アメリカに届き得る核ミサイルを手にしたとアメリカが判断し、金正恩体制はこれ以上看過できないという考えがあって、金正恩がその話を聞き、自分の後を継ぐ可能性がある人として金正恩を暗殺したというのが一般的な見方だし、僕はそれで合っていると思う。

飯田浩司

「そこで1つ疑問に思うのが、北朝鮮というある意味での失敗国家がなぜここまで居続けることができるのか、それは中国が自由主義陣営と直接国境を接したくない“緩衝”として置いているという話がある。ということはその斬首をやるということは、中国は知っているということですか?

山口敬之

さすが非常にいい指摘なんですが、安倍さんがトランプさんに会う直前に、トランプと習近平は長い電話会談をしていますね。

飯田浩司

「報道では“一つの中国”の話をしたと伝えられていますが…」

山口敬之

非常に長い電話会談をしたのに、それしか中身が漏れてこない。

中国は自由主義陣営と直接国境を接しないという国是ですから、米中が合意できることがあるとすれば、アメリカは金正恩が核ミサイルを打てる状態を看過できない。それで金正恩をリーダーとして置いておかないという決断をしたときに、中国が求めるものは、朝鮮労働党が一党支配している今の体制は維持して欲しい

カンボジアを思い出して頂くといいと思うんですが、内戦や内乱があった後は国連が出て行って、暫定統治機構というのが置かれ、治安維持と選挙管理をして民主的に選ばれた大統領なり首相なりがその国を運営していくという民主化がなされるんですね。これが中国は絶対嫌なわけです。

そうすると、アメリカが金正恩体制を転覆するんであれば、朝鮮労働党 一党支配を維持して欲しい。そうすると建国の父と言われる金日成、金正日の血を引いている人を挿げ替えることになる。

リスナーのみなさんは「自分が金正恩の身になったら」と思ってみると、彼が何故、金正男を暗殺したのかと言えば、中国が自分を挿げ替えた先に誰にするかといえば、金平一という人や金正男や正男の息子とか、そういう候補がいて、「自分が死んだ後この人になるなら、その芽を摘んでおこう」という恐怖に支配されているんだと思います。

ダニエル・ラッセル次官補、金正恩即死発言

米国務省のダニエル・ラッセル次官補は2016年10月12日、米メディア国防担当記者たちとの朝食会で次のように語った。

「彼(金正恩)はたぶん、核攻撃を遂行する強化された能力を持つことができるだろうが、そうなれば彼は即、死ぬことになる」

Perhaps he's got an enhanced capacity to conduct a nuclear attack and then immediately die.

参考:AP通信

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