【安倍首相】第70回国連総会出席<主要行事の結果概要まとめ>
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安倍総理は、9月26日(土)から30日(水)(現地時間)まで、第70回国連総会出席のためニューヨークを訪問。
総理は3年連続で国連総会一般討論演説を行ったほか、持続可能な開発アジェンダを採択する国連サミットでもステートメントを実施した。
以下、主要行事の結果概要のまとめ。
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安倍総理の第70回国連総会出席
平成27年10月5日
- 安倍総理は,9月26日(土曜日)から30日(水曜日)(現地時間)まで,第70回国連総会出席のためニューヨークを訪問。本年は,国連創設70周年の節目の年であり,滞在中,総理は3年連続で国連総会一般討論演説を行ったほか,持続可能な開発アジェンダを採択する国連サミットでもステートメントを実施。
- 一般討論演説では,日本の戦後の平和国家としての歩み,国連及び国際社会での貢献を示し,「国際協調に基づく積極的平和主義」,「人間の安全保障」の考えに立ち,更なる国際貢献を行っていくことを強調。また,国連を21世紀にふさわしいものとするため,安保理改革を実現し,安保理常任理事国として,世界の平和と繁栄に一層取り組む意欲を表明。
- 持続可能な開発アジェンダを採択する国連サミットでは,日本として今後のアジェンダの実施に最大限努力していくとして,「質の高い成長」「脆弱な人々の保護と能力強化」等,具体的な貢献策を説明。
- 滞在中,安倍総理はG4(日本,インド,ドイツ,ブラジル)首脳会合のほか,ケニア,エチオピア,カタール,イラン,露,ウクライナ,バングラデッシュ,ヨルダン首脳との会談を行ったほか,リュッケトフト第70回国連総会議長,バイデン米副大統領やバッハ国際オリンピック委員会(IOC)会長とも会談を実施。
- 安倍総理は,アフリカ地域経済共同体(RECs)議長国との首脳会合,太平洋島嶼国との首脳会合を開催したほか,ジェンダー平等と女性活躍のためのグローバル・リーダーズ会合(北京+20),気候変動に関する首脳級昼食会,保健イベント「UHCへの道筋」,第2回PKOサミットに出席。
- さらに,北米金融関係者との対話イベントに出席して講演・ラウンドテーブルを行ったほか,対日投資セミナー及び訪日観光セミナーで挨拶を行い,和食レセプションにも出席。「女性が輝く社会」づくりのための夕食会,国連日本人職員との懇談を実施した。
1 主要行事の結果概要
(1)一般討論演説(29日(火曜日))
安倍総理は29日(火曜日)に国連総会にて一般討論演説を行い,概要以下のとおり述べた。
安倍総理は,一般討論演説において,国連創設70周年の節目の年を迎えた本年,日本の戦後の平和国家としての歩み,国連及び国際社会での貢献を示し,今後も「国際協調に基づく積極的平和主義」を掲げ,更なる国際貢献を行っていくことを強調。また,国連を21世紀にふさわしいものとするため,安保理改革を実現し,安保理常任理事国として,世界の平和と繁栄に一層取り組む意欲を表明。ア 中東の難民問題への対応
シリア・イラクの難民・国内避難民向けに支援を実施(今年約8.1億ドル(昨年実績の3倍))。
レバノンへの新規支援を実行し,人道・開発両機関の連携を促進(200万ドル)。
EU周辺国(セルビア,マケドニア等)への新規人道支援(約250万ドル)。イ 中東アフリカ地域の平和構築支援
中東・アフリカ地域における平和の構築に,約7億5000万ドル相当の支援を新たに準備。
ウ 人間の安全保障の下,脆弱な人々に寄り添う日本
日本は「人間の安全保障」の考え方に立ち,教育の質の向上,母子保健改善等,具体的な取組を推進。こうした考えが新たな開発目標に反映されたことを歓迎。
エ 法の支配と警察官研修
適正な法執行を通じた社会安定のため警察官養成が重要。
オ 「女性の輝く社会」の実現
紛争下の女性の保護・女性の参画に関する行動計画を策定。昨年に続き「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」(WAW!)開催。
カ 軍縮・不拡散
北朝鮮の拉致,核,ミサイルといった諸懸案の包括的解決のため,関係国と協調して働きかけ。
日本は核兵器廃絶に関する新しい決議案を提出予定。支持を呼びかけ。キ 安保理改革,2016年に安保理非常任理事国就任を目指す日本
戦後70年間,平和国家として世界の平和と繁栄に貢献。「国際協調主義に基づく積極的平和主義」を掲げて一層貢献。
アフリカのPKO能力構築を支援し,更に,今般の平和安全法制の整備により,国連PKOへの更なる貢献が可能に。日本の貢献は,「オーナーシップ」と「パートナーシップ」を重視しており,当事者の声を尊重。アフリカ(来年のTICADアフリカ開催)及び太平洋島嶼国とも連携。「世界津波の日」の制定を提案。
(2)持続可能な開発アジェンダを採択する国連サミットにおけるステートメント(27日(日曜日))
安倍総理は27日(日曜日)に持続可能な開発のための2030アジェンダを採択する国連サミットにてステートメント(PDF)を行い,日本が重視してきた要素を中核に据えた同アジェンダの採択を歓迎。アジェンダの実施には,あらゆるステークホルダーが役割を果たすグローバル・パートナーシップが不可欠であり,日本自身がその一員としてアジェンダ実施に最大限努力していく旨を述べた。その上で,具体的な貢献策として,(1)包摂的,持続可能かつ強靱な「質の高い成長」の追求,(2)脆弱な人々の保護と能力強化(保健や教育の新政策,「世界津波の日」制定を含む防災の取組),(3)持続可能な環境・社会づくりの実現に向けた努力等を述べた。また,(4)GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による国連責任投資原則の署名についても発表した。
(3)二国間会談等
ア ケニヤッタ・ケニア大統領(26日(土曜日))
安倍総理より,来年初めてアフリカで開催されるアフリカ開発会議(TICAD)の開催国がケニアに決定したことに祝意を表明。両首脳は,同会議の成功に向けて緊密に連携していくことで一致。また,安倍総理より,国際社会の平和と安定に一層貢献していくこと,「平和安全法制」はこの具体的な取組である旨説明し,ケニヤッタ大統領の強力な支持を得た。ケニヤッタ大統領からは,日本からの長年の支援に対する謝意も表明された。
イ ハイレマリアム・エチオピア首相(26日(土曜日))
安倍総理は,昨年ハイレマリアム首相より要望があった日本貿易振興機構(ジェトロ)事務所の同国への設置が決定したことを伝達するとともに,同事務所の早期開設及び開設後の事業展開への支援・協力を求め,ハイレマリアム首相からは歓迎の意が表明された。この他,国際場裏における協力に関しても確認した。
ウ タミーム・カタール首長(27日(日曜日))
安倍総理からは,両国関係は経済関係を越えた「包括的パートナーシップ」の下,様々な分野で深化しており大変喜ばしい,今後も密接な協力関係を構築していきたい旨発言。タミーム首長は,日本はカタールにとって重要なパートナーであり,多角的な分野で二国間関係を一層強化していきたいと発言。また,両首脳は,イエメン,ISIL等の地域情勢について意見交換を行った。更に,安倍総理から平和安全法制の成立について紹介したところ,タミーム首長からは,同法制の成立に祝意と強い歓迎の意が表明された。
エ ローハニ・イラン大統領(27日(日曜日))
両国首脳は,核問題,二国間における経済協力,中東情勢等について意見交換を行った。安倍総理から,核問題の最終合意を歓迎するとともに,同合意の履行プロセスにおいて日本が積極的に協力していく旨述べたのに対し,ローハニ大統領からは,今般,核問題について最終合意に至ったので,今後,様々な協力を是非拡大していきたい旨発言があった。二国間関係につき,ローハニ大統領からは新たに運輸・交通,環境,文化,学術,学生交流,さらには医薬品・医療機器といった分野における協力を拡大していきたいとの発言があり,安倍総理からは,環境や医療等の分野の更なる協力の拡大や経済関係の飛躍的な拡大に力を注いでいきたいと応じた。
オ バッハ国際オリンピック委員会(IOC)会長(27日(日曜日))
安倍総理とバッハ会長は,2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向け,緊密に連携していくことを確認。安倍総理から,新国立競技場に関して,同競技場は日本国民に自信を,また世界の人々に感動を与えるものになると考えると伝え,バッハ会長から総理の言葉に意を強くした旨発言があった。
カ プーチン露大統領(28日(月曜日))
今回の日露首脳会談では,平和条約締結交渉をはじめとする今後の日露関係について,親密な雰囲気の中,率直かつ幅広い議論が行われ,(1)領土問題については,双方に受け入れ可能な解決策を作成するため,交渉の前進を図ること,(2)今後,G20やAPECの機会を活用して,首脳会談を開催し,首脳レベルでの対話を継続すること,(3)昨年11月のAPECの際の首脳間の合意に基づき,プーチン大統領の訪日に向けて引き続きベストな時期を探っていくこと,について一致した。
また,ウクライナ情勢やシリア情勢についても話し合われた。キ リュッケトフト第70回国連総会議長(28日(月曜日))
安倍総理からは,総会議長就任を祝福するとともに,国連創設70周年の節目の年を迎える今会期が歴史的なものとなるよう,安保理改革,開発,気候変動等の分野で緊密に協力したい旨述べた。リュッケトフト議長からは,今月初めの訪日に関する謝意とともに,総会議長として,安保理改革,持続可能な開発アジェンダの実施や気候変動,人道問題等の分野での具体的進展に向けて,積極的に取り組みたい旨述べた。また双方は欧州への難民・移民問題につき,国際社会として一致して取り組み,周辺諸国等への支援を強化する必要性を確認した。
ク ポロシェンコ・ウクライナ大統領(28日(月曜日))
安倍総理からは,G7次期議長国として,引き続き,ウクライナ情勢の外交的解決に向け一層関与していく決意を改めて示すとともに,同国が改革の歩みを進める限り,約18.4億ドルの支援を継続する旨述べた。ポロシェンコ大統領からは,現在のウクライナ情勢について説明があるとともに,日本の支援に対する謝意表明があったほか,日ウクライナ関係は歴史上最も高いレベルに到達している旨述べた。また,両首脳は,国際場裡でも緊密に連携していくことで一致した。
ケ ハシナ・バングラデシュ首相(28日(日曜日))
安倍総理からハシナ首相に対し,「包括的パートナーシップ」の下,両国間の協力を一層推進していきたい旨,また,安保理改革,2030年アジェンダの推進を含め国際場裡において緊密に連携していきたい旨述べた。さらに,積極的平和主義と平和安全法制の説明を行った。これに対し,ハシナ首相は,日本によるプロジェクトが進展している,安保理改革が進み,日本が然るべき役割を果たすべき,平和安全法制は素晴らしいものである旨述べた。
コ アブドッラー・ヨルダン国王(29日(火曜日))
安倍総理からは,ヨルダンが地域の平和と安定のために果たす役割を高く評価しており,ヨルダンをはじめとする穏健イスラム諸国を日本は今後もしっかり支援し,「中庸が最善」の考えを実践していく旨述べた。これに対し,アブドッラー国王は,日本のヨルダン支援や中東地域に対する支援に感謝しており,日本の支援を得て中東地域の安定化のために様々な努力を行っていきたい旨述べた。また,両首脳はシリア,イラク,イラン,イエメン,中東和平等の中東情勢について意見交換を行った。
サ バイデン米副大統領(29日(火曜日))
安倍総理から,平和安全法制の成立について説明し,バイデン副大統領から,総理が日米同盟強化に向けた努力を続けていることに感謝する旨述べた。双方は,中国に関する意見交換を行い,海洋をめぐる問題を含む様々な課題につき,日米両国で連携していくことで一致した。双方は,北朝鮮への対応で日米韓の連携の重要性について改めて確認した。また,安倍総理から,拉致問題について引き続き米国の理解と協力を期待する旨述べた。安倍総理から,日露首脳会談に触れつつ,ロシアに対しては,ウクライナ情勢の改善のために建設的役割を果たすよう求めたこと等を照会した。バイデン副大統領から,そうした日本の対応を歓迎する旨述べた。また,双方はTPPについて,日米間で最大限連携していくことで一致した。
(4)多国間会合等
ア 安保理改革に関するG4首脳会合(26日(土曜日))
安倍総理から,本年は国連創設70周年の歴史的好機であり,安保理は21世紀の現実に合った姿に改革されるべきであること,改革推進のためにはアフリカやカリブ諸国等の途上国を含む圧倒的多数の国の改革支持での団結が重要であること,更に,政府間交渉での現実的な文書に基づく交渉開始に向けG4として働きかけるべきこと等を述べた。他の首脳も基本的に総理と認識を共有し,共同プレス声明において,G4の首脳として,早期の改革実現のために緊密に連携し,アフリカやカリブ諸国等の改革推進派への働きかけを加速化していくことに合意した。
イ 日・アフリカ地域経済共同体(RECs)議長国首脳会合(26日(土曜日))
安倍総理は,第3回日RECs議長国首脳会合を主催し,来年のTICADVI(第6回アフリカ開発会議)が初めてアフリカで開催されることを踏まえ,TICADVIに向けたキックオフ会合として,TICADVIに期待される成果,TICADとRECsの連携のあり方等につき意見交換を行った。安倍総理からは,TICADVIに向けた日本の対アフリカ協力の方向性について述べた。
ウ ジェンダー平等と女性のエンパワーメントに関するグローバル・リーダーズ会合(27日(日曜日))
安倍総理は,本年の WAW!2015の成果をはじめ女性が輝く社会の実現に向けた我が国の具体的取組を紹介し,また,本年日本に事務所を開設したUN Womenとの一層の協力の強化や,北京宣言及び行動綱領に掲げられた課題を解決するため,女性のエンパワーメント,活躍促進の分野で日本が世界をリードしていく決意,更には,来年我が国が議長国となるG7サミットにおいても女性のアジェンダを推進していくことについて述べた。
エ 気候変動に関する首脳級昼食会(27日(日曜日))
安倍総理は,国連事務総長,仏・ペルー大統領共催の気候変動に関する首脳級昼食会に出席し,気候変動問題に効果的に対応するには国際社会が一体となって取り組むことが不可欠であり,日本は,来るCOP21における,全ての国が参加する公平かつ実効的な国際枠組みの合意に向けて積極的に貢献する等を発言。他の参加者より,パリ合意は,2度目標達成に向け全ての国が参加する透明性が高いものであるべき,途上国への資金や技術の供与が引き続き重要である等の発言があった。
オ 保健サイドイベント:UHCへの道筋(28日(月曜日))
安倍総理は「UHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)への道筋~ポスト2015期の開発における公平な国際保健と人間の安全保障の推進」に出席し,国際開発アジェンダでも掲げられたUHCの達成に向けて,日本の経験等を活かして貢献していく考え等を示した。
本件サイドイベントは,我が国とグローバルファンド他との共催で開催され,サーリーフ・リベリア大統領,プラユット・タイ首相,コル=セク・セネガル保健大臣の他,国際機関や民間団体の代表者らが出席した。カ 第2回PKOサミット(28日(月曜日))
安倍総理は,オバマ米大統領の呼びかけにより,国連PKOへの新たな貢献を引き出すことを目的に開催された本会合に,昨年に引き続き共催国として参加した。総理からは,「積極的平和主義」に基づく更なる貢献に向けて,(1)法整備等を通じた態勢整備,(2)多様なパートナー間の協力の拡大(アフリカ早期展開支援の実施を含む),(3)国連PKO要員の能力向上等の幅広い取組の支援などの貢献等を表明した。
キ 日本・太平洋島嶼国首脳会合(28日(月曜日))
安倍総理は,第2回日本・太平洋島嶼国首脳会合を主催し,太平洋島嶼国首脳等との間で,第7回太平洋・島サミットを踏まえた各種協力や,気候変動・防災等の重要分野における協力の進捗を確認し,今後のパートナーシップの一層の強化等につき議論した。会合には,ロヤック・マーシャル大統領,ワンガ・ナウル大統領,クリスチャン・ミクロネシア大統領,トゥイラエパ・サモア首相,バイニマラマ・フィジー首相,ポヒヴァ・トンガ首相をはじめとする太平洋島嶼国の首脳・閣僚等が参加した。
(5)その他
ア 「女性が輝く社会」づくりのための総理主催夕食会(26日(土曜日))
安倍総理は,UN Womenに選出された女性分野における首脳チャンピオン及び活躍する民間女性リーダーを集め,WAW!2015の成果を発信すると共に,男女平等・女性のエンパワーメント推進に関して意見交換を行い,女性活躍促進に向けた連携強化につき確認した。
イ 和食レセプションへの出席(27日(日曜日))
安倍総理は,和食の魅力の発信や日本文化の理解促進を目的とする和食レセプションにメインゲストとして出席した。同レセプションには,モンゴル,ナウルの大統領をはじめとした各国要人,国際機関関係者,米国議会関係者等250名以上が出席。安倍総理は,挨拶の中で,レセプションのメインディッシュである寿司には,「日本の技と心」が結集していることを説明するとともに,日本各地には食文化をはじめとする魅力があるので,多くの人の日本訪問を希望すると各国要人に呼びかけた。
ウ 対日投資セミナーでの挨拶(28日(月曜日))
安倍総理は,(1)日本には,再生医療,IoTといった成長市場がある,(2)「世界で最もビジネスしやすい国」を目指して法人実効税率の引下げ等の改革を断行する,(3)7万社の中小企業と取引がある政府系金融機関に担当部門を設置し,外国企業との提携を支援する,(4)「世界で最も働きやすい国」を目指し今後も高度人材の受入れを推進する,(5)ジェトロと在外公館が連携して,日本への投資を支援する旨発言。
エ 訪日観光セミナーでの挨拶(28日(月曜日))
安倍総理は,日本を訪れる外国人観光客はこの3年で倍増,2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け,さらにおもてなしの体制を整備する旨発言するとともに,日本各地の魅力を発信し米国人の訪日を呼びかけた。
オ 北米金融関係者との対話(29日(火曜日))
第一部のオープンセッションにおいて,安倍総理から,アベノミクスの第二ステージ等について,国内外に影響力の大きい北米金融関係者に対して直接説明し,対日投資を始めとした日米経済関係の強化を発信した。
第二部の「北米機関投資家とのラウンドテーブル」(クローズドセッション)では,安倍総理が米国の機関投資家からの意見に直接耳を傾けた。具体的には,アベノミクスとの関連で,(1)アベノミクス第二ステージ,(2)コーポレートガバナンス,(3)女性のエンパワーメントと少子化・高齢化対策,(4)世界経済,(5)財政及び税制の5つのテーマについて意見交換を行った。カ 国連日本人職員との懇談(29日(火曜日))
安倍総理は,国連事務局をはじめとする国際機関で勤務する日本人職員74名と懇談を行った。安倍総理は,国連の場における首脳外交が盛んになる中,日本人国際機関職員が日本のプレゼンスを示し,活躍されていることを嬉しく思うと述べるとともに,日本政府としても今後より一層積極的に国際社会に貢献するとともに,日本人職員の方々の活躍が正当に評価されるよう,国際機関に働きかけを行うなど支援していきたいとの激励の言葉を述べた。
キ 日米交流関係者との懇談(29日(火曜日))
安倍総理は,日米関係の発展に貢献してきたニューヨーク在住の関係者との懇談を行った。安倍総理は,挨拶の中で,懇談の主催者であり,日米交流の拠点として日米関係の発展を支えてきたジャパン・ソサエティに対する謝意を表明し,参加者からの話,刺激を糧にして,豊かで,誇らしい日本のために全力を注ぐ覚悟である旨述べ,参加者との歓談を行った。
ク 「グローバル・シチズン・フェスティバル」でのビデオメッセージ上映(26日(土曜日))
安倍総理は,26日にセントラルパークにおいて,極度の貧困が女性に与える影響をテーマにして開催された「グローバル・シチズン・フェスティバル」にビデオメッセージを投稿した。安倍総理は,貧困の影響の削減の鍵となる健康を確保するためには,UHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)の実現が不可欠であり,UHCの達成に向け国際社会が協力して,誰も取り残さない世界を共に作ろうと主張した。
2 日程
9月26日(土曜日)
午前 ニューヨーク着
安保理改革に関するG4首脳会合
日・ケニア首脳会談午後 エチオピア首相との立ち話
日・アフリカ地域経済共同体(RECs)議長国首脳会合
「女性が輝く社会」づくりのための総理主催夕食会
9月27日(日曜日)
午前 日・カタール首脳会談
日・イラン首脳会談
ジェンダー平等と女性活躍のためのグローバル・リーダーズ会合午後 気候変動に関する首脳級会合
持続可能な開発アジェンダ採択する国連サミットでの総理ステートメント
IOC会長との会談
和食レセプション
9月28日(月曜日)
午前 対日投資セミナーでの挨拶
訪日観光セミナーでの挨拶
グローバルファンドとの共催保健イベント「UHCへの道筋」午後 第2回PKOサミット
日・露首脳会談
リュッケトフト第70回国連総会議長との会談
日・ウクライナ首脳会談
日・バングラデシュ首脳会談
日・太平洋島嶼国首脳会合
9月29日(火曜日)
午前 北米金融関係者との対話
国連日本人職員との懇談午後 日・ヨルダン首脳会談
一般討論演説
バイデン米副大統領との会談
内外記者会見
日米交流関係者との懇談
9月30日(水曜日)
午前 ニューヨーク発(午後キングストン着)
出典:首相官邸、外務省