日本政府、中国の東シナ海ガス田開発を公表・・・軍事拠点化の懸念も

ページに広告が含まれる場合があります。

20150722 中国による東シナ海での一方的資源開発の現状 写真2

政府は今日、中国による東シナ海での一方的資源開発の航空写真などの資料15点を外務省のホームページ上に公開した。

菅義偉官房長官は記者会見で、中国が平成25年6月以降に新設したプラットホームは12基に上り、このうち5基はこの1年間で増設されたと明らかにした。

中国による一方的資源開発、主な問題点

東シナ海における日中間の排他的経済水域及び大陸棚の境界は未画定
日中中間線をまたいで日本側の海底資源が抜き取られるおそれ
レーダー施設の設置など軍事拠点化する懸念

 
一方、中国では、中国共産党機関紙で南シナ海における座礁埋め立てを自賛している。

岩礁埋め立て「外交戦略の傑作だ」中国紙が自賛 「米比は反対しても何もできない」

22日付の中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、中国が南シナ海で進めてきた岩礁埋め立てについて「非常な成功だった。中国外交戦略の傑作だ」と自賛した。

同紙社説は、埋め立ては合法で「米国やフィリピンは強烈に反対しても何もできない」と指摘。
南シナ海は「中国が長い屈辱と挫折を経て取り戻した“大国心理”のよりどころだ」と主張した。

また、フィリピンの国防費は中国の国防費に遠く及ばず、「ベトナムの国内総生産(GDP)は中国広西チワン族自治区のGDPにも達しない」と強調両国は中国の軍事的脅威にはなり得ないと述べた。

出典:共同 2015.7.22

安保法制を戦争法案だとレッテル貼りして反対する人々に、この中国の動き、言い分を見て欲しい。

そして、議論の邪魔をしているようにしか見えない政党に、本当に国益を考えるのなら、参議院においては真摯に正面から議論を深めて欲しい。

それが多くの国民の願いだと思う。

急増中の中国・東シナ海ガス田施設、写真公開 新設12基、うち5基はこの1年で

政府は22日、東シナ海のガス田開発をめぐり、中国が日中中間線の中国側海域に建設している新たな海洋プラットホームの航空写真などの資料15点を外務省のホームページ上に公開した。

菅義偉官房長官は記者会見で、中国が平成25年6月以降に新設したプラットホームは12基に上ることを明らかにした。うち5基はこの1年間で増設された

公開されたのは、防衛省が提供した航空写真14点と、プラットホームが確認された位置を示した地図。資料によると、プラットホームにはすでにヘリコプターを運用できるヘリパッドらしき施設が備えられ、2基が連結されているプラットホームもある。

菅氏は記者会見で「極めて遺憾だ」と中国の対応を批判。安倍晋三首相が昨年11月に北京で行った初の日中首脳会談で海洋プラットホーム増設に強く抗議したことを踏まえ、「中国側に一方的な開発行為を中止するよう強く求めている。今後もしっかり継続したい」と強調した。

日本は国連海洋法条約や国際判例に基づき、東シナ海の日中中間線を両国の排他的経済水域(EEZ)の境界線と位置付けている。日中中間線付近には天然ガス田が点在し、中国が一方的に中国側海域で開発を進めたことから、日中両政府が対立。20年6月にガス田の共同開発で合意したが、22年9月に尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖で起きた中国漁船衝突事件をきっかけに交渉が中断している。

中国側海域とはいえ、日中中間線をまたいで日本側の海底資源が抜き取られるおそれがあり、日本政府は中国側に開発中止と早期の交渉再開を求めてきた。

プラットホーム建設をめぐっては、中谷元(げん)防衛相が10日の衆院平和安全法制特別委員会で「(中国が)安全保障の観点から利用する可能性は考えられる」と述べ、レーダー施設の設置など軍事拠点化される懸念を示している。政府は当初、情報収集活動や外交交渉に支障を来すことを懸念し、資料の公表には慎重だったが、差し支えない範囲で公表する方針に転じた。

出典:産経 2015.7.22 19:25

中国による東シナ海での一方的資源開発の現状の公表について

内閣官房長官記者会見

テキスト

平成27年7月22日(水)午後

近年、中国は、東シナ海において資源開発を活発化させており、政府として、日中の地理的中間線の中国側で、2013年6月以降で新たに12基、それ以前から確認したものを含めると合計16基の構造物を確認をいたしております。

今般、政府としては、現場の状況について、適切な形で関連情報を公表することとし、構造物の位置を示した地図や関連の写真を外務省のホームページに掲載することにしました。

東シナ海における日中間の排他的経済水域及び大陸棚の境界は未画定であり、日本は、日中中間線を基に境界画定を行うべきであるとの立場であります。このように、いまだ境界が画定されていない状況において、日中中間線の中国側においてとはいえ、中国側が一方的に資源開発を進めることは極めて遺憾であります。

我が国としては、中国側による関連の動向を把握する度に、その都度、中国側に対して、かかる一方的な開発行為を中止するよう強く求めてきております。今後も、このことはしっかり継続していきたいというふうに思います。

出典:首相官邸

動画

http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg12098.html

【外務省公開情報】中国による東シナ海での一方的資源開発の現状

1 近年,中国は,東シナ海において資源開発を活発化させており,政府として,日中の地理的中間線の中国側で,これまでに計16基の構造物を確認している。

2 東シナ海の排他的経済水域及び大陸棚は境界が未画定であり,日本は日中中間線を基にした境界画定を行うべきであるとの立場である。このように,未だ境界が画定していない状況において,日中中間線の中国側においてとは言え,中国側が一方的な開発行為を進めていることは極めて遺憾である。政府としては,中国側に対して,一方的な開発行為を中止するとともに,東シナ海の資源開発に関する日中間の協力について一致した「2008年6月合意」の実施に関する交渉再開に早期に応じるよう,改めて強く求めているところである。

出典:外務省 平成27年7月22日

中国による一方的な資源開発の状況

写真 (PDF) (621KB)
地図 (PDF) (113KB)

出典:外務省 平成27年7月22日(ブログ主:以下、一部添付)

写真(14枚のうち1枚)

20150722 中国による東シナ海での一方的資源開発の現状 写真

出典:外務省 平成27年7月22日

地図

20150722 中国による東シナ海での一方的資源開発の現状

出典:外務省 平成27年7月22日

20150722 中国による東シナ海での一方的資源開発の現状 地図 読売

出典:読売 2015.07.23

(参考)東シナ海における資源開発に関する我が国の法的立場

1 日中双方は、国連海洋法条約の関連規定に基づき、領海基線から200海里までの排他的経済水域及び大陸棚の権原を有している。東シナ海をはさんで向かい合っている日中それぞれの領海基線の間の距離は400海里未満であるので、双方の200海里までの排他的経済水域及び大陸棚が重なり合う部分について、日中間の合意により境界を画定する必要がある。国連海洋法条約の関連規定及び国際判例に照らせば、このような水域において境界を画定するに当たっては、中間線を基に境界を画定することが衡平な解決となるとされている。
(注:1海里=1.852キロメートル、200海里=370.4キロメートル)

2 (1)これに対し、中国側は、東シナ海における境界画定について、大陸棚の自然延長、大陸と島の対比などの東シナ海の特性を踏まえて行うべきであるとしており、中間線による境界画定は認められないとした上で、中国側が想定する具体的な境界線を示すことなく、大陸棚について沖縄トラフまで自然延長している旨主張している。

(2)他方、自然延長論は、1960年代に、隣り合う国の大陸棚の境界画定に関する判例で用いられる等、過去の国際法においてとられていた考え方である。1982年に採択された国連海洋法条約の関連規定とその後の国際判例に基づけば、向かい合う国同士の間の距離が400海里未満の水域において境界を画定するに当たっては、自然延長論が認められる余地はなく、また、沖縄トラフ(海底の溝)のような海底地形に法的な意味はない。したがって、大陸棚を沖縄トラフまで主張できるとの考えは、現在の国際法に照らせば根拠に欠ける。

3 このような前提に立ってこれまで、我が国は、境界が未画定の海域では少なくとも中間線から日本側の水域において我が国が主権的権利及び管轄権を行使できることは当然との立場をとってきた。これは中間線以遠の権原を放棄したということでは全くなく、あくまでも境界が画定されるまでの間はとりあえず中間線までの水域で主権的権利及び管轄権を行使するということである。したがって、東シナ海における日中間の境界画定がなされておらず、かつ、中国側が我が国の中間線にかかる主張を一切認めていない状況では、我が国が我が国の領海基線から200海里までの排他的経済水域及び大陸棚の権原を有しているとの事実に何ら変わりはない。

出典:外務省 平成27年7月22日

中国が反発「日本はことさら対立つくる」

中国外務省の陸慷報道官は22日、日本政府が中国が東シナ海で進めるガス田開発の写真を公表したことをついて談話を発表し、「日本のやり方はことさらに対立をつくる意図があり、両国の関係改善に何ら建設的な意義を持たない」と反発した。

陸報道官は「中国のガス田開発活動は争いのない中国の管轄海域で行われており、中国の主権と管轄権の範囲内だ」と反論。「日本側が東シナ海のガス田問題を騒ぎ立てることは明らかに、両国の対話と協力の利益にならない」と主張した。

出典:産経 2015.7.23 00:47

恒例の開き直り攻撃。

米政府「地域を不安定化させる行動停止を」しかし特定の立場は取らず

米国務省のカービー報道官は22日の記者会見で、東シナ海ガス田開発をめぐり中国が建設中の洋上プラットホームの航空写真などを日本政府が公表したことを受けて、「地域を不安定化させる全ての行動は停止してもらいたい」と述べた。

ただ、日中の主張の違いに関し、米政府として「特定の立場を取るつもりはない」とし、日中双方が「平和的かつ外交的に解決してほしい」と強調した。

中国が東シナ海の日中中間線の中国側海域でガス田の開発を進めたのを受け、日中両国は2008年に共同開発で合意。カービー氏は中国側が合意に反した行動を取っているかどうかに関しては報告に接していないとし、言及を控えた

米国は日米安全保障条約上の防衛義務を確認している東シナ海の尖閣諸島(沖縄県石垣市)の主権に関しても「特定の立場を取らない」としている

出典:産経 2015.7.23 09:39

もしレーダー施設が設置されれば、東シナ海の日本の防衛体制はもちろん、米軍の活動も把握される

日本政府は、支持率を下げてでも集団的自衛権の法整備をしようとしているのに、アメリカは一体何を呑気なことを言っているのだ。東シナ海でも結局指をくわえて眺めていたが、アメリカは東シナ海を第2の南シナ海にするつもりなのか
早急に態度を改めてもらいたい。

菅長官「中国の指摘、全く当たらない」

菅義偉(よしひで)官房長官は23日の記者会見で、東シナ海での中国によるガス田開発の写真公開を同国側が非難したことについて「中国側の指摘は全く当たらない。中国側こそ日本側の呼びかけに応じ、建設的に問題を解決することを期待したい」と反論した。

菅氏は、ガス田の共同開発に関する平成20年6月の日中合意について「早急に実施するよう、さまざまな機会を通じて強く求めてきた」と述べ、重ねて中国側に履行を求めた。

中国外務省の報道官は22日、写真公開に関して「日本のやり方はことさらに対立をつくる意図があり、両国の関係改善に何ら建設的な意義を持たない」との談話を発表していた。

出典:産経 2015.7.23 11:48

合わせて読みたい