日中韓外相会議、日中・日韓外相会談、岸田外務大臣会見<全文>等まとめ

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王毅外相が二階俊博幹事長と握手する際、日本語で挨拶をして握手をしていた。笑顔で。ちょっと驚いたけど、このひと日本通で有名ですよね。強硬路線から変化アリかな。

でも、これを見て「クララが立った!」くらいな感じで取り上げるメディアもありましたが、ものすごく嫌な感じしかしない。二階さんがどのような働きをするか・・・。

領海侵犯についても、王毅外相は「日本が騒ぎすぎ、これが平常運転」といつものトンデモ理論で開き直っていた。

有本香氏によると、中国を優遇するような変な案件はだいたい二階さんが絡んでいる(超要約)という話だから、大きな不安と小さな期待ってところだけど、ただ、アメリカから見ると一筋縄ではいかない日本に見えるかも。

王毅外相の頭にあるのは、9月に中国で行われるG20のことだけかな。
だけど、そこを利用して「東シナ海全体が改善したら、G20で会談してやってもいいよ」と述べたのは、日本にしてはなかなか。

下のPOINTを見て頂きたいのですが、たいした進展はなかったにせよ、言うべきことは伝えていると言ってもよいのではないでしょうか。

それと、中国に「安保理決議の遵守が大事」と言わせたのもそこそこ大きい。まぁ約束は守らない国ですが。韓国の少女像問題の話も、これまた全然約束守らない国だからなー。でも言うべきことを言うのは大事だよね。それさえできなかった我が国ですから。

安定した外交をしているんじゃないのかな。

POINT
中国
北朝鮮の話の流れで、中国から安保理決議の遵守が大変重要との認識が示された。
東シナ海の状況が改善すれば、G20サミットの際の安倍総理と習近平主席との会談を含め、対話を通じて日中関係の改善を進めていきたいと伝えた。
(東シナ海全体=尖閣諸島だけではなく東シナ海の資源開発など、東シナ海全体の問題を指している)
韓国
日本から、少女像の問題を含め、日韓合意の着実な実施に向けて努力を行うよう強く求め、両外相は合意を引き続き誠実に実施していくことで一致した。

日中韓外相会議

8月24日(水曜日)午前11時00分から午後0時30分まで,東京において,日中韓外相会議が開催されたところ,概要次のとおり(出席者:岸田外務大臣(議長),王毅(おう・き)中国外交部長,尹炳世(ユン・ビョンセ)韓国外交部長官他)。

1 日中韓協力

160824 日中韓外相会議3160824 日中韓外相共同記者発表

3外相は,幅広い分野での3か国協力が着実に進展していることを確認し,昨年の日中韓サミット及び日中韓外相会議において一層の協力を進めていくことを確認した案件について,具体的な協力の現状や将来の方向性について議論を行った。


(1)
3外相は,防災,環境,青少年交流,経済の分野について,意見交換を行い,協力をさらに促進することで一致した。

岸田大臣からは,防災は,日本の重要な政策課題であることを強調し,11月に開催する「世界津波の日高校生サミット」について紹介しつつ,日中韓防災担当閣僚級会合及び日中韓防災机上演習の取組を評価した。
環境については,4月に静岡で開催した日中韓環境大臣会合に言及し,協力の拡大を確認した。
青少年交流については,現在日本で開催中の日中韓ユース・サミットについて紹介し,若者の相互理解の促進の重要性を強調した。
さらに,岸田大臣は,日中韓FTA及び東アジア地域包括的経済連携(RCEP)について協定の妥結を目指して交渉を更に推進していく意思を表明した。

(2)3外相は,アフリカ,テロ対策,中東情勢について,専門家間で意見交換を行うことは有意義であることを再確認した。

岸田大臣は,初のアフリカ開催となるTICAD VIについて紹介した。また,テロの脅威が広まる中,3か国で具体的なテロ対策について議論することの重要性を指摘した。

2 地域・国際情勢

(1)北東アジア情勢

3外相は,24日朝の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と考えられる弾道ミサイルの発射を含め北朝鮮による相次ぐ挑発行動は,断じて容認できないとの点で一致し,日中韓で国連安保理を含む国際社会の取組を主導していくことを確認した。また,岸田大臣からは,拉致問題について,中韓両国の理解と協力を求めた。

(2)東アジア協力

3外相は,東アジアにおける多層的なフォーラムの下での協力関係を築いていくことが重要であることを確認した。また,ASEAN共同体の更なる統合に向けた努力を継続することで一致。さらに,来月中国で開催されるG20杭州サミットに向けた日中韓の連携を表明した。

3 日中韓サミット

160824 日中韓外相会議晩餐会

3外相は,日中韓外相会議の成果を,年内に日本で開催する日中韓サミットにつなげるべく,引き続き協力していくことで一致した。

岸田外務大臣臨時会見記録<全文>

(平成28年8月24日(水曜日)13時05分 於:飯倉公館)

冒頭発言

【岸田外務大臣】

先ほど共同記者発表を行いましたが,簡単に冒頭発言させていただきます。本日の日中韓外相会議ですが,約5年ぶりに議長国として開催することができました。大変うれしく思っています。

そして,この内容としましては,日中韓三か国の協力について,そしてもう一つは地域・国際情勢について,大きく分けますとその二つが大きなテーマでありました。

三か国協力につきましては,特に,防災,環境,青少年交流,そして経済,こうしたことについて一層の協力を進めていく,こうした議論を行いました。地域の平和と繁栄に大きな責任を持つ三か国が,幅広い分野で協力することの重要性について認識を共有することができたと考えています。

そして,地域情勢につきましては,特に北朝鮮情勢について忌憚のない議論が行われたと感じています。北朝鮮の核・ミサイル問題について本日朝のSLBMと考えられる弾道ミサイルの発射を含め北朝鮮の挑発行動,これは断じて容認できない,このことでは一致をいたしました。

そして日中韓で国連安保理を含む,国際社会の取り組みを主導し,北朝鮮に対して挑発行動の自制,そして安保理決議の遵守,これを強く求めていくこうしたことも確認できました。

また,安倍政権の最重要課題である拉致問題について,私の方から中韓両国に理解と協力を求めました。今後とも三か国の協力を通じて,今年の日中韓サミットにおいてしかるべき成果が出せるようにしっかりと努力を続けていきたいと考えています。私からは以上です。

質疑応答

【記者】

日中韓サミットについてですが,中国王毅外交部長から具体的にどのような話があったのでしょうか。

【岸田外務大臣】

サミットについては,昨年11月,ソウルで開催された日中韓サミットにおいて定例化の再確認が行われています。今年,日中韓サミット開催に向けて,引き続き,三か国で協力をしていく,そうしたふさわしい環境を作っていく,こうしたことについては中国も含めて三か国で一致をいたしました。そういった内容の発言がありました。

【記者】

共同記者発表で政治的英知を結集してという話もありましたけれども,北朝鮮の問題に対してですね,具体的にどのようなことで今後三か国協力をしていきたいという話があったのでしょうか。

【岸田外務大臣】

北朝鮮につきましては,先ほど申しましたように,本日のSLBMと思われる弾道ミサイルの発射を含めて北朝鮮の挑発行動は断じて容認できない,こういったことについては一致をしましたし,日中韓で国際的な取り組みを主導していく,こうしたことも確認をしました。北朝鮮に対してこうした挑発行動を自制するということ,そして安保理決議の遵守を強く求めていく,こうしたことを確認した次第です。

国連の安保理における動きですが,これにつきましても,適時適切な方法によって安保理の意思を表明すること,こうしたことは重要であり,緊密に連携していきたいと考えています。

そして中国に対しては,責任ある安保理常任理事国としてしっかり対応を行うよう,今日の会議においても私の方から提起をした,こういったやりとりがありました。

【記者】

安保理での責任ある対応について王毅さんからどのようなリアクションがあったのでしょうか。

【岸田外務大臣】

これに関しては中国の王毅部長からは,こうした北朝鮮の弾道ミサイル発射等の挑発行動については明確に反対する,ということ。そして,安保理決議の遵守、これは大変重要であるという認識,こうしたことが示されました。基本的にはそういった発言があり,それ以上の詳細については控えます。

【記者】

中国側は北朝鮮問題について自制を促すと同時に,北朝鮮以外の国からの行動についても控えるように述べています。THAAD配備問題についても中国は明確に反対しているわけですけども,今日の日中韓の中でTHAAD問題については。

【岸田外務大臣】

本日の日中韓外相会議の中ではTHAAD問題は取り上げられておりません。そういった発言は全くありませんでした。

【記者】

あともう一件,すいません。尹炳世長官も仰っていましたけれども,この三国間協力の枠組みが二国間関係の改善にもつながるという発言がありました。日本としても今回日本開催をできたことによって,日韓はもちろんですけど日中ですね,この関係改善に資するのではないかという意見もありますが,大臣として開催してみての感想または手応えなどは。

【岸田外務大臣】

二国間関係,日中関係を考えましても,これまでも申し上げてきたように,協力案件については,ぜひ積極的に前向きに取り組み,懸案については率直に意見交換を行ってコントロールをしていく,こういった姿勢が重要だというふうに考えております。その中でこうした協力案件について具体的な意見交換を行い,これからも前向きに取り組んでいこうという姿勢を確認するということは大変重要なことだと思いますし,それが日中韓外相会議の中でできたと感じています。このことがバイ会談,二国間関係においても,前向きな影響が出ることを期待しています。

日韓外相会談

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8月24日(午後2時15分頃から約50分間),岸田外務大臣は,日中韓外相会議に出席するため来日中の尹炳世(ユン・ビョンセ)韓国外交部長官との間で日韓外相会談を行ったところ,概要以下のとおり(同席者:日本側から,長嶺次期駐韓大使,金杉アジア大洋州局長ほか,韓国側から,李俊揆(イ・ジュンギュ)駐日大使,鄭炳元(チョン・ビョンウォン)外交部東北アジア局長ほか)。

1 冒頭,岸田大臣から,尹長官の訪日を歓迎した上で,拉致,核,ミサイルといった北朝鮮をめぐる諸懸案への対応等,地域の安全保障環境に鑑みれば,日韓両国及び日米韓三か国の間の緊密な連携は不可欠である旨を述べた。

これに対し,尹長官から,同日行われた日中韓外相会議の成功に祝意が示されるとともに,二国間のみならず地域及びグローバルレベルの協力を進めていきたい旨を述べた。

2 昨年末の慰安婦問題に関する合意について,岸田大臣から,本日(24日),10億円の支出のための閣議決定を行った旨を述べた上で,少女像の問題を含め,引き続き合意の着実な実施に向けて努力を行うよう韓国側に強く求め,両外相は合意を引き続き誠実に実施していくことで一致した。

また,両外相は未来志向で様々な分野の協力を進めていくことを確認した。

3 また,岸田大臣から,複数の韓国の国会議員が竹島に上陸した事案について遺憾の意を示し,抗議した。

4 北朝鮮問題について,岸田大臣から,本日(24日)朝,北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)と考えられる弾道ミサイルを発射したことは断じて容認できず,日韓で緊密に連携していきたい,北朝鮮の核・ミサイルは我が国の安全保障にとって現実の脅威であり,安全保障面での備えは必要不可欠である旨を述べ,在韓米軍へのTHAAD(サード)配備決定について改めて支持する旨を述べた。両外相は日韓及び日米韓で引き続き緊密に連携していくことで一致した。

5 両外相は南シナ海問題についても意見交換し,各国が国際社会で確立したルールに基づいた行動をとることが重要との点で一致した。

日中外相会談

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岸田文雄外務大臣は,8月24日15時35分から約1時間にわたり,日中韓外相会議出席のため訪日中の王毅(おう・き)中国外交部長との間で日中外相会談を行ったところ,概要は以下のとおり(日本側:横井駐中国大使,金杉アジア大洋州局長ほか,中国側:程永華駐日大使,肖千外交部アジア司長ほか同席。)。

1 日中韓外相会議

双方から,同日午前に行われた日中韓外相会議では有意義な議論ができた旨を発言した。

2 日中関係

(1)岸田大臣から,最近の尖閣諸島をめぐる事態(PDF)を始めとする東シナ海情勢について,日本側の考えを改めて明確かつ直接伝え,日本側は何ら対応を変えていないにもかかわらず中国側が一方的な行動を続けていることは認められないとした上で,
(ア)事態の完全なる沈静化
(イ)再発防止
(ウ)東シナ海全体の状況の改善等を強く求めた。
また,中国側による一方的な資源開発に極めて強い懸念も示した上で,「2008年合意」に基づく協議の再開を求めた。さらに,防衛当局間の海空連絡メカニズムの早期運用を働きかけた

(2)これに対し,王毅部長からは,尖閣諸島をめぐる情勢についての中国側の見解を説明した上で,東シナ海の情勢の悪化を防ぎ,不測の事態を回避することが重要であり,日中高級事務レベル海洋協議を開催する等,日中間で意思疎通を積み重ね,日中関係を改善していきたいといった趣旨の発言があった。

(3)これに対し,岸田大臣から,東シナ海の状況が改善すれば,大局的な観点から,G20サミットの際の安倍総理と習近平主席との会談を含め,対話を通じて日中関係の改善を進めていきたい旨発言した。

3 地域情勢

(1)北朝鮮情勢に関し,会談当日朝の北朝鮮による弾道ミサイル発射も踏まえた意見交換が行われ,岸田大臣から,北朝鮮の度重なる挑発行動に対し,安保理による明確なメッセージを発することが大切であり,中国側に対し,責任ある常任理事国として責任ある対応を求めたい旨発言した。また,国連安保理においてを含めて,引き続き緊密な連絡を保っていくことで一致した。

(2)南シナ海をめぐる問題に関し,双方の立場に基づく発言があった。

岸田外務大臣臨時会見記録<全文>

(平成28年8月24日(水曜日)17時24分 於:大臣接見室前)

冒頭発言

【岸田外務大臣】

午前中,日中韓の外相会談については申し上げたので,午後行われました日韓外相会談,そして日中外相会談,この二つについてこちらから発言します。

まず,日韓外相会談では,私の方から,本日の閣議で,昨年末の日韓合意に基づく日本側の支出について,予備費で10億円を支出することを決定したことをユン長官に伝えました

また,韓国側に対し,少女像の問題の適切な解決のための努力を含め,日韓合意の着実な実施を求めるとともに,双方が合意を誠実に実施していくことで一致いたしました。

さらに,私の方から,先般の韓国の国会議員の竹島上陸に遺憾の意を示し,抗議をいたしました。

北朝鮮問題については,今朝のSLBMと考えられる弾道ミサイル発射を含め,北朝鮮の挑発行動は断じて容認できず,北朝鮮への圧力強化などを通じ,拉致・核・ミサイルといった諸懸案の解決に向け,日韓・日米韓で緊密に連携していくことを確認いたしました。

そして日中外相会談の方ですが,こちらでは,まず私から王毅部長に対し,最近の尖閣諸島情勢についての日本側の考えを改めて明確に,かつ直接伝え,事態の完全なる沈静化,そして再発防止,東シナ海全体の状況の改善等を強く求めました。これに対し,王毅部長からは,尖閣諸島情勢について中国側の見解を説明した上で,東シナ海情勢の悪化を防ぎ,不測の事態を回避することが重要,日中間で意思疎通を積み重ね,日中関係を改善していきたいとの趣旨の発言がありました。

これを受け,私からは,東シナ海の状況が改善すれば,大局的な観点から,G20サミットの際の安倍総理と習近平主席との会談を含め,対話を通じて日中関係の改善を進めていきたい旨述べました。

また,北朝鮮問題については,今朝の弾道ミサイル発射も踏まえて意見交換を行い,中国側の一層の対応を求めるとともに,引き続き緊密な連絡を保っていくことで一致をいたしました。
今後とも我が国としては,対話のドアはオープンとの立場から,中国側と意思疎通を保ちつつ,中国側の行動を注視していきたいと思います。以上です。

質疑応答

【記者】

日中のバイ会談で,大臣の方から王毅外相に対して,冒頭,尖閣のことに触れられたというふうに仰ってましたけれど,具体的に大臣の方からどのように懸念といいますか,伝えられたのでしょうか。

【岸田外務大臣】

まず,東シナ海,尖閣諸島周辺の状況につきましては,これまでもたびたび中国側に様々なレベルで抗議を行い,説明を求めてきました。こうした日本の立場を改めて中国側に伝えると同時に先ほど申しましたように事態の沈静化,そして再発防止,そして東シナ海全体の状況の改善,こういったものについて強く求めた,こういったことを私の方から発言いたしました。

【記者】

それに対する王毅外相からの発言に対して,それは日本政府として受け入れられるものであるというふうにお考えですか。

【岸田外務大臣】

まずは沈静化,これが重要であるということを伝えました。しっかり状況を注視していきたいと思っています。

【記者】

G20を含めですね,ハイレベルでの会談について大臣の方から事態の推移を見た上で検討したいと,対話についても考えたいとおっしゃっているのですけれども,それに対して王毅長官の反応は。

【岸田外務大臣】

要は,状況が改善すれば,G20の…

【記者】

それは大臣が仰った?

【岸田外務大臣】

はい,いきたいという旨を申しましたが,基本的に話合いを通じて事態をコントロールするという趣旨の発言はありました。私の方から,まずは事態の沈静化が重要だということも申し上げました。こういったやり取りがありました。それ以上の詳細は控えます。

【記者】

大臣の方から東シナ海全体の状況の改善ということを求めたということですけれども,具体的にどういう点が見られれば,日本政府としては改善した,あるいは状況は戻ったというふうに認定できるのでしょうか

【岸田外務大臣】

東シナ海全体というのは,尖閣諸島だけではなくして,東シナ海の資源開発など,東シナ海全体の問題を指しています。こうした全体について改善を,従来から求めていましたし,これからも求めていきたいと思っています。

【記者】

日中間でですね,連絡メカニズムについての議論,これはあったのでしょうか。

【岸田外務大臣】

日中間での意思疎通が重要であるということでは一致をしています。海空連絡メカニズムの重要性については,私の方から指摘をしております。いずれにせよ事態が沈静化した上で,こうした話合いをしていくということは大切なことであると考えます。

【記者】

東シナ海の状況が改善すれば,G20の日中首脳会談を含め,日中間の関係を改善していきたいと大臣から仰ったということなんですけれども,逆に言うと,東シナ海の状況が沈静化に向かわなければG20での日中首脳会談は難しいというご認識でよろしいでしょうか。

【岸田外務大臣】

東シナ海の情勢沈静化は重要である,ということをしっかり伝えました。そしてそれに対して,中国側からも,こうした事態をコントロールしていくというこの発言がありました。まずは,状況をしっかりと注視していきたいと思っています。

【記者】

このところ日中関係は,尖閣諸島の問題を巡って大分ぎくしゃくしてきたと思うんですけれども,今日の会談によって,日中関係の改善につながる,そういったきっかけとなるというような認識はありますでしょうか。

【岸田外務大臣】

こうした外交当局,そして外相レベルでのこの意思疎通というのは,絶えず重要であると認識をしております。こうした意思疎通を通じて,状況が改善され,そして結果として両国関係が改善されていく,こうした道筋を作っていくことを期待をしています。今日の話し合い,この意思疎通も,意義ある意思疎通であったと思いますが,これが是非,今後につながっていくことを期待していきたいと思っています。

日中韓外相による安倍総理大臣表敬

160824 表敬を受ける安倍総理大臣

1 8月24日午後6時15分頃から約25分間,安倍晋三内閣総理大臣は,日中韓外相会議に出席するため訪日中の王毅(おう・き)中国外交部長及び尹炳世(ユン・ビョンセ)韓国外交部長官の表敬を受けました。この表敬には岸田文雄外務大臣も同席しました。

2 冒頭,安倍総理大臣から,歓迎する旨述べた後,日中韓外相会議の日に北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイルと考えられるミサイルを発射したことは,安全保障上の脅威であり,深刻に受け止めなければならない,この問題も含めて,地域の平和と安定に責任を有する日中韓3か国が連携する必要がある,9月にも開催されるG20の成功のためにも3か国で協力していきたい旨述べました。

3 また,安倍総理大臣から,本日の外相会議の成果を踏まえ,年内に日中韓サミットを日本で開催し,地域の更なる発展につなげていきたい旨述べました。

王・中国外交部長及び尹・韓国外交部長官による表敬<動画リンク>

http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg14102.html

出典:外務省首相官邸

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