サウジ国王46年ぶり来日、王族・閣僚ら1000人超<首脳会談概要> | 政治備忘録

サウジ国王46年ぶり来日、王族・閣僚ら1000人超<首脳会談概要>

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握手を交わす両首脳
3月12日から15日まで、サルマン・ビン・アブドルアジーズ・アール・サウード・サウジアラビア王国国王陛下が、公式実務訪問賓客として来日しています。

王族・閣僚ら1000人を超す大訪問団らしく、都内の高級ホテルなど千室以上を予約、移動用のハイヤー約500台を準備したそう。

国王は、マレーシア、インドネシア、中国などを約1カ月かけて歴訪する。

POINT
日本政府は、石油依存経済から脱却を目指すサウジアラビアの産業多角化を後押しする。
日本側の狙い
1最大の原油供給国であるサウジとの関係を深める。
2政治・安保分野で連携を強化。
3日本企業の中東市場開拓につなげる。

サルマン・サウジアラビア王国国王陛下の訪日

会談

13日午後6時30分から約35分間、安倍晋三内閣総理大臣は来日中のサルマン・サウジアラビア王国国王と首脳会談を行った。
会談において両首脳は、日サウジアラビア関係を「戦略的パートナーシップ」に引き上げることを確認した。概要以下のとおり。

署名式

会談後、安倍総理とサルマン国王は、日・サウジ・ビジョン2030、第4次産業革命、文化交流、査証発給の円滑化の分野での当局間協力覚書の署名式に立ち会った。

晩餐会

その後、安倍総理は同国王を招いて晩餐会を開催した。

日・サウジアラビア首脳会談

日・サウジアラビア首脳会談

1 冒頭

(1)安倍総理から,46年ぶりのサウジ国王の歴史的訪日を心から歓迎する,昨年9月のムハンマド副皇太子訪日により二国間関係は進展したが,今回は国王陛下の御訪問であり,中東安定の要であるサウジアラビアとの関係を更に力強く発展させたい旨述べた。

(2)これに対し,サルマン国王から,招待とおもてなしに心から感謝する,今般策定された「日・サウジ・ビジョン2030」により,戦略的パートナーシップの強化を期待するとの発言があった。
また,同国王は,中東の安定に向けて,パレスチナ,シリア,イエメンといった危機の解決のため努力を強化すべきである,テロは最大の脅威であり,両国はそのための基本的なパートナーであると述べつつ,宗教間,文化間の対話や諸国民の寛容や共存が重要であると述べた。

2 サウジ・ビジョン2030実現への協力

(1)安倍総理とサルマン国王は,「日・サウジ・ビジョン2030」の策定を歓迎した。

安倍総理は,両国の改革戦略が有機的に結ばれ,経済社会の多様性,革新性,ソフトバリューを高めることは有意義であり,これを羅針盤として31件の先行プロジェクトを含む野心的な協力を着実に実施したい旨述べた。
また,安倍総理は,サウジアラビアの経済改革のモデルを示す経済特区設立構想に日本としても貢献したい旨述べた。これに関連して,安倍総理からサルマン国王に対し,こうした両国関係の深化を担う在留邦人の安全確保を求めた。

これに対し,サルマン国王からは,「日・サウジ・ビジョン2030」を受けた日本企業からの投資を歓迎する,日本人コミュニティーを含めあらゆるコミュニティーの安全に意を用いたいとの発言があった。

(2)安倍総理とサルマン国王は,エネルギー分野での協力について意見交換を行った。同国王から日本へのエネルギー安定供給にコミットするとの発言があった。

(3)また,安倍総理から,サウジアラムコの株式新規公開に向けて,東京での新規公開株式上場を支持いただきたい旨伝えた。

これに対して,サルマン国王は,日本人にサウジアラムコの株を購入してもらいたく,検討を続けていく旨述べた。

(4)安倍総理とサルマン国王は,貿易・投資関係の一層の強化に資する投資協定発効を歓迎した。

また,安倍総理は日本産食品輸入規制の早期撤廃を求めた

サルマン国王からは,日本産食品の輸入規制について,引き続き両国の利益になるように専門家レベルで検討したいとの発言があった。

3 政治・安全保障分野の協力等

(1)安倍総理から政治・安保分野で連携を強化したく,外務次官級協議を早期に実施したい,昨年9月に副皇太子と防衛大臣で署名された覚書を基に防衛協力を進めたい旨述べた。この関連で,安倍総理は,在京サウジアラビア大使館への初めての武官着任を歓迎した。

(2)また,安倍総理は,多面的な取組でテロと対峙するサウジの努力を評価しており,中東では「中庸が最善」と確信している旨述べ,日本として,人道支援等の非軍事分野で貢献していく旨を伝えた。

(3)サルマン国王から日本と様々なレベルの交流を活発化させたく,安倍総理に是非再度サウジアラビアを訪問いただきたいとの発言があった。

4 地域情勢

安倍総理とサルマン国王は,中東情勢及び東アジア情勢についても意見交換を行った。

総理主催晩餐会 安倍総理挨拶

総理主催晩餐会で挨拶する安倍総理

偉大なる二聖モスクの守護者サルマン・ビン・アブドルアジーズ・アール・サウード国王陛下、1971年のファイサル国王陛下以来、実に46年ぶりとなるサウジアラビア国王の訪日を日本国政府、日本国民を代表して心から歓迎いたします。

私はサウジアラビアと浅からぬ縁を感じています。祖父・岸信介は、両国の絆を深めるのに力を注ぎました。1970年に自ら訪問した際には、ファイサル国王に訪日を直談判し、国王は日本を訪れた際、御殿場の私邸で祖父と食事を共にされました。今回、私が2度目となるサウジアラビア国王訪日をお迎えすることとなったのも偶然とは思えません。

本日は、私たちにとり、正に歴史の1ページとして深く刻まれる一日となりました。これからの長きにわたる日・サウジアラビア協力関係の未来図が描かれた日となります。

本日、政治・経済・文化など、幅広い分野で日本とサウジアラビアの関係発展のために貢献していただいている方々とともに、陛下をおもてなしできることは私の喜びであります。皆様で両国の友情を喜び、輝かしい前途について語り合う夜としたいと思います。

出典:首相官邸外務省

中東から世界が崩れる イランの復活、サウジアラビアの変貌

イランとサウジの国交断絶はまだ予兆に過ぎない

かつて「悪の枢軸」と名指しされるも、急速にアメリカとの距離を縮めるイラン。それに強い焦りを覚え、新しいリーダーの下で強権的にふるまうサウジアラビア。
両国はなぜ国交を断絶したのか? 新たな戦争は起きるのか? ISやシリア内戦への影響は?
情勢に通じる第一人者が、国際政治を揺るがす震源地の深層を鮮やかに読みとく!

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