【APEC 2015】フィリピンAPEC 日米首脳会談 | 政治備忘録

【APEC 2015】フィリピンAPEC 日米首脳会談

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151119 APECマニラ 日米首脳会談

11月19日(現地時間)、APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議のためフィリピン共和国のマニラを訪問している安倍総理は、アメリカ合衆国のバラック・オバマ大統領と会談を行った。

日米首脳会談

151119 APECマニラ 日米首脳会談 オバマ大統領と握手をする安倍総理

11月19日午後6時40分(日本時間では午後7時40分)から約90分間,マニラ出張中の安倍総理は,オバマ大統領との間で日米首脳会談を行ったところ,概要以下のとおり。

1 冒頭発言

安倍総理から4月の訪米 の際に日米同盟が盤石であることを確認し,その後経済面においてもエネルギーやインフラ分野等での協力が進展していることは喜ばしい旨,また,日本の「積極的平和主義 」と米国の「リバランス政策」の連携に言及し,本日の会談は,この盤石な日米同盟をアジア太平洋地域,ひいては国際社会の平和と安定,繁栄のために有効活用していく新たな日米協力の序章としたい旨述べた。

これに対し,オバマ大統領から日米同盟は米国の安全保障の基軸でもある旨述べつつ,平和安全法制の成立に祝意を表し,同法制は日本の防衛能力を高めるものであり,地域,世界において日米連携を更に広げていくことが可能となった旨の発言があった。

2 日米関係

(1)総論

安倍総理から,日米協力を更に進める上で,自由・民主主義・法の支配等の基本的価値を共有する国々との連携が不可欠であり,日米同盟を基軸とする平和と繁栄のためのネットワークをアジア太平洋地域において共に作っていきたい旨述べた。
これに対し,オバマ大統領から平和安全法制の成立(PDF)は歴史的業績であり,また,TPPは地域における貿易のあり方を一変させるものである,日米は海洋法を含む国際規範と法の支配を地域において確立するために努力する必要があると指摘し,ネットワークを作っていくとの安倍総理の考えを支持する旨の発言があった。

(2)日米安保

安倍総理から新ガイドライン(PDF)の下での日米安保防衛協力を具体化したい,普天間移設は辺野古が唯一の解決策であり,断固たる決意で進める旨述べつつ,米軍の安定的駐留のためにも沖縄の負担軽減に共に取り組みたいと述べた。
これに対し,オバマ大統領から,普天間移設に向けた安倍総理の努力について謝意が示され,米国としても沖縄の負担軽減のための努力に協力していく旨述べた。同時に,オバマ大統領から,HNS協定の見直しについて言及があり,これに対し安倍総理から,新しいHNS協定を適切な内容とすべく引き続き協議していきたい旨述べた。

3 TPP

オバマ大統領から高水準のルールをTPPで確立することができた旨述べつつ,安倍総理のリーダーシップに感謝するとともに,今後,幾世代にもわたる価値のあるものであるとの発言があった。
安倍総理からTPPの大筋合意 は日米が主導したからこそ達成できた旨述べつつ,早期署名・発効に向けて日米連携を強めたい旨述べたのに対し,オバマ大統領から,これからTPPの発効・実施を最優先課題として取り組んでいく考えであると述べた。

4 東アジア情勢

オバマ大統領から,日本と中国,韓国との話し合いに勇気づけられており,米国として支持していきたい旨の発言があり,これに対し安倍総理から感謝する旨述べた。

(1)中国

安倍総理から,今後も戦略的互恵関係を推進していく旨述べつつ,東シナ海では中国公船による領海侵入と一方的資源開発が継続するとともに,中国海軍艦艇が尖閣諸島周辺海域に接近する事案も発生しており,エスカレーションを懸念する旨述べた。
また,オバマ大統領からサイバー問題について,商業関係でのサイバー窃取を行わないことに米中間では合意したが,実施が重要であると述べた。

(2)南シナ海

安倍総理から,南シナ海における米軍の「航行の自由」作戦を支持する旨述べた上で,南シナ海における自衛隊の活動については,情勢が日本の安全保障に与える影響を注視しつつ検討を行うとの従来の立場を説明するとともに,ODA,自衛隊による能力構築支援,防衛装備協力等の支援を組み合わせ,関係各国を支援していく旨述べた。さらに安倍総理は,現状を変更し,緊張を高める一方的行為全てに反対である旨述べた。これに対しオバマ大統領から,「航行の自由」作戦については日常の行動として実施していく旨の発言があった。

(3)韓国

安倍総理から日韓首脳会談 では朴槿惠大統領と率直かつ建設的な意見交換を行った旨説明しつつ,韓国は,日米同盟を基軸として地域における協力関係を構築していく上で最も重要なパートナーである旨述べた。これに対し,オバマ大統領からは,朴槿惠大統領との対話を強く支持する旨の発言があった。

(4)北朝鮮

安倍総理から,北朝鮮の核ミサイル問題を踏まえると,日米・日米韓の安保協力は重要であり,これは日本の安全保障にとっても重要な問題である旨述べた。また,日米・日米韓の連携を強化し,挑発行動の自制を強く求めたい旨述べつつ,拉致問題 について,引き続き米国の理解と協力を期待する旨述べた。オバマ大統領から,北朝鮮問題に対応する意味でも日米韓の協力が不可欠である旨の発言があった。

5 地域における日米協力

安倍総理からASEANとの連携は不可欠である旨述べるとともに,豪州及びインドとの関係は戦略的に重要であり,日米印連携 を一層深めていきたい旨述べた。同時に,EAS自体の機構を強化し,名実共にEASを地域のプレミアフォーラムとするため,米国と連携したい旨述べた。
オバマ大統領からは,日米同盟を基軸として平和と繁栄のためのネットワークを地域において作っていくという安倍総理の考えを支持し協力する旨の発言があり,ASEANとの協力についても協議を進めていきたい旨述べた。また,インドや豪州との戦略的対話を進めることも支持したい旨述べた。

6 シリア

安倍総理から,テロ対策の上でもシリア危機の解決は重要である,和平に向けた政治プロセスに強い関心を持っている旨,また,人道支援を始め,積極的に貢献したい旨述べた。これに対しオバマ大統領から,シリアに関しては,プロセスは構築されたが,解決に至るにはまだ努力が必要である旨述べた。

7 国際場裡における協力

(1)気候変動

安倍総理から,COP21に参加する,途上国も含む全ての国が参加する枠組みを構築すべく日米で緊密に連携したいと述べた。これに対しオバマ大統領から,気候変動については,日米の足並みはきっちりと揃っている,石炭火力発電への公的信用供与に関しOECD輸出信用作業部会で「輸出信用アレンジメント」の改正に基本合意したことや,クリーンエネルギーや環境問題での日本のリーダーシップに感謝すると述べた。

(2)サイバー

オバマ大統領から,サイバー問題についてはG20のコミュニケにも含まれており,今後ともサイバー規範を推進したいと述べ,これに対し安倍総理から,サイバー攻撃への対応は国家の安全保障・危機管理上の重要な課題であり,今後とも様々な機会を通じ日米が緊密に連携して強いメッセージを発していきたいと述べた。

(3)健康分野

オバマ大統領から,世界健康安全保障アジェンダについても安倍総理と連携していきたい,日本は健康問題に関してハイレベルの取組をしている旨述べた。これに対し安倍総理から,健康分野は日本にとっても重要である,来年のG7議長国 として,健康分野に一層貢献していきたいと述べた。

(4)核セキュリティ・サミット

オバマ大統領から核セキュリティ・サミットについて,来年が最後の年になる ,一貫して日本はすばらしいパートナーであり続けてくれた,成果を上げるために安倍総理と協力していきたい旨述べた。これに対し安倍総理から,日米で緊密に連携していきたい旨述べた。また,安倍総理から,ハーグ核セキュリティ・サミット の機会に発表した高速炉臨界実験装置(FCA)の核物質の全量撤去処分に関する米国の協力 に感謝する旨述べた。

出典:外務省、首相官邸

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