河野太郎外交デビュー!ASEAN外相会議の「通信簿」と日中外相会談<全文> | 政治備忘録

河野太郎外交デビュー!ASEAN外相会議の「通信簿」と日中外相会談<全文>

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3日に就任したばかりの河野太郎外務大臣は8月6日~8日、ASEAN関連外相会議に出席し、外交デビューを果たした。

日本メディアの反応を見ると、概ね評価されているようだ。

河野大臣と言えば、河野談話の洋平氏の息子・反原発・首相の靖国参拝反対など、保守側の一部からは警戒する声もあったが、そんな人たちも少しホッとしたのでは?

メディアの反応で「よかった点」と「よくなかった点」はだいたい以下の通り。「まとめ」として見るのに役立つ内容なのでご紹介したい。

河野太郎外交デビューの通信簿(まとめ)

「よかった点」と「よくなかった点」を見ると、今回のASEAN関連外相会議のポイントが見えてくる。

😄 よかった!

2年ぶりに北朝鮮と接触した

6日夜、各国外相を集めたイベント会場で北朝鮮の李容浩(リヨンホ)外相を見つけ出し、拉致問題や核・ミサイル問題の解決を求める日本の立場を伝えた北朝鮮との接触は2年ぶり。

アメリカとの人脈がある

ティラーソン米国務長官との初会談で、通訳を介さずにやりとりし、英語力は人脈づくりや充実した議論にも役立った。ケビン・メア氏によると、河野太郎大臣と小野寺五典大臣は、アメリカとも太いパイプがあり信頼もあるらしい。

ロシアとの人脈がある

7日の日露外相会談で、ラブロフ露外相に「私のおじいさんは日ソ平和条約締結に向け尽力した。日本で最初にクレムリンに入った政治家だ。父も日露、日ソで関わってきた」と呼びかけた。
ラブロフ氏は「日本のすばらしい政治家一家だと存じ上げている」と返した。

王毅外相からの批判を咄嗟に切り返した

7日の日中首脳会談で、中国の王毅外相が南シナ海をめぐる河野氏の中国批判に反発。
河野氏は中国からの批判に対し、咄嗟に「中国には大国としての振る舞い方を身につけていただく必要がある」と切り返した。
こうした発言は事務方が用意する応答要領にはなかったらしい。外務省幹部は「就任したばかりの外相では、なかなかとっさに出てこない」と評価。

日韓合意の履行を要求した

7日夜の日韓外相会談で、ソウルの日本大使館前に設置された慰安婦像の撤去を含む日韓合意の履行を要求康氏に「合意が韓国国内でしっかり認知されるように努力していただきたい」と要請した。

😅 もう少し頑張りましょう

深々と頭を下げた画像が利用されちゃった💧

日中外相会談で王氏に対し、深々と頭を下げて握手する姿が中国側の宣伝材料に。

王氏に「先輩」って言っちゃった💧

王氏を「先輩」と呼んじゃった。主権国家の外相同士としては異例。

通訳を介さずやりとりすることに疑問の声も💧

ティラーソン米国務長官と通訳を介さずにやりとりしたことについて、「核心部分は日本語でやってほしい。ネーティブじゃないんだから」と顔をしかめた政府高官がいるらしい。

メディア情報から「もう少し頑張りましょう」として3つの項目を挙げたが、それほどたいした失点ではないんじゃないかな。

時間も与えられずにデビューした割に、よくやって下さった気がする。

何と言っても、河野大臣の動向で多くの人が注目している ASEAN に関わるところでは、

1 慰安婦問題
2 中国との関係
3 北朝鮮の拉致問題・ミサイル問題

この辺りだと思うが、どれも日本の立場をしっかり示したので、とりあえずホッとした人が多いのではないだろうか。

本人は「しばらく河野太郎カラーを出さずに臨む」と言っていたが、政府の方針に従いつつも、自分の意思を込めた言葉には力があったと思う。岸田前外務大臣は人柄が前に出るタイプじゃなかったので新鮮だった。

東アジアサミット(EAS)外相会議における河野大臣発言<抜粋>

日時:8月6日(日曜日)午後5時55分(現地時間)から約1時間
場所:フィリピン・マニラ

(1)河野大臣から,南シナ海における大規模な拠点構築は継続しており,深く懸念,非軍事化の必要性を訴えていく必要がある,日本は,武力による威嚇又は武力の行使等によるものを含め,力を背景に現状変更を試みるあらゆる一方的な行動に対して強く反対する,国際法に基づき,現場における非軍事化及び自制が維持されることを前提に議論が進み,法的拘束力があり,実効的なCOCが早期に策定されることを期待する旨述べました。

(2)河野大臣から,7月28日,北朝鮮は2回目のICBM級弾道ミサイルの発射を強行,ASEAN各国は完全に射程圏内かつ現実の脅威,今は対話の局面ではなく,北朝鮮が非核化に向けた具体的行動を示すよう,北朝鮮への実効的な圧力を強化する必要がある,7月末,日本は独自の対北朝鮮措置を強化した旨述べました。

出典:外務省

日中外相会談(暴冒発言)<全文>

河野太郎外相は7日、訪問中のフィリピン・マニラで中国の王毅外相と会談。

上記の、東アジアサミット(EAS)外相会議で、河野太郎大臣が南シナ海問題をめぐり中国を批判したことに対し、王氏は「失望した」「あなたの意見を聞きたい」と反発。

河野氏は咄嗟に「大国の振る舞いを」と切り返した。産経の報道によると、これは事前に事務方が用意したものではありません

公開された会談冒頭の発言は以下がすべて河野大臣が中国に注文をつけたところで取材陣が追い出されたそうですw

そんなわけで、これが全文。

王毅外相 冒頭発言

あなたを見て、あなたのお父さん(河野洋平元衆院議長)を思い出した。あなたのお父さんは正直な政治家で、中国を含む周辺国との友好関係を望む外交官だった。彼は当時、歴史の話をすれば(自らの)心の態度を表明した。慰安婦問題で発表した談話も日本の誠意を代表し、国際的にも日本の良いイメージを打ち立てた。

あなたが外相になると知って以降、私たちの多くの人が期待を抱いた。あなたが国際的なデビューを果たし、初めて東アジアサミット(外相会議)で発言した。だが、発言を聞いて、率直に言って失望した。

EASでの発言をうかがったが、完全に米国があなたに与えた任務のような感じがした。きょうは良い機会なので、直接あなたの考え方を聞きたい。お父さんの長年にわたる外交努力を重視することを望んでいる。彼(洋平氏)が経験した歴史の教訓と、正確な意見を大切にすることを望む。

あなたは外交の重い責任を担っている。日本が今後進む道は、河野大臣の世代にかかっている。中国は長期的な友好関係をつくりたいと思っている。しかし、それは互いの努力が必要だ。だから私はあなたの考え方を聞きたい。

河野太郎外相 冒頭発言

王毅外相とこういう形でお目にかかれて光栄だ。私が当選したばかりのころから何度かお目にかかり、外相会談も、こういう形で先輩の王毅さんと面と向かって会えたというのは大変光栄だ。

今回のASEAN(東南アジア諸国連合)関連外相会合に来て、私のおやじを知っている方が大変多い。いろんな方からおやじの話をされ、その息子ということで、いろんな方から笑顔を向けていただいた。親というのはありがたいもんだなと改めて思った次第だ。

北朝鮮の問題もあるし、海洋をめぐる問題もあり、安全保障をめぐる環境が東アジアの中で急速に変わっていく。大変難しい時代に外相になったが、それだけにやりがいがある時期にこの仕事をやれることになったことに半面、喜んでいる。

日本は戦後一貫して平和外交を進めてきた。戦後、一度も日本の自衛隊が戦火をまみえることなく、日本の平和がずっと維持されてきた。

中国は戦後さまざまあったが、経済的に発展していこうとしている。中国には大国としての振る舞い方というのを、やはり身につけていただく必要があるだろうなと思っている。こういう形で、これから何度も率直な意見交換をさせていただきたいと思う。よろしくお願いします。

出典:産経ニュース

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