北朝鮮「水爆実験」実施と発表、日本政府と各国の動き(まとめ) | 政治備忘録

北朝鮮「水爆実験」実施と発表、日本政府と各国の動き(まとめ)

Share

北朝鮮が「水爆実験」を行ったと発表した。核実験はこれで4回目、水爆実験はこれが初めて。
ただし、米国の専門家は水爆の前段階の「ブースト型」である可能性が高いと話す。

金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の誕生日が8日に迫るため、国威発揚が狙いではないかとみられている。また、5月には36年ぶりの朝鮮労働党大会も控える。

対外的には、韓国では例年2月末から3月末にかけ、定例の米韓合同演習が行われる。
一方、アメリカではオバマ政権の任期が残り1年となり、党員集会や予備選挙に向け内向きとなっている。

政府声明を報じた北朝鮮国営メディアは今日、水爆実験の「成功」を宣言する前に、金第1書記が昨年12月15日、水爆実験実施の命令を下したことを伝えた。
北朝鮮メディアは昨年12月10日、金第1書記が水爆保有を表明したと報道していた。

総理指示(北朝鮮付近を震源とする地震波の観測について)

総理指示

平成28年1月6日11時02分

○ 関係省庁においては、緊張感をもって情報収集・分析に努めること

○ 国民に対して的確な情報提供を行うこと

○ 米国、韓国、中国及びロシアを始めとする関係諸国と連携を図ること

国家安全保障会議 総理指示

国家安全保障会議 総理指示

○ 北朝鮮の今後の動向等に関し、情報収集・分析の徹底を期すこと

○ 核実験に伴う放射性物質の影響を把握するため、関係各国と連携しモニタリング体制を強化すること

○ 不測の事態にも備えるなど、国民の安全・安心の確保に万全を期すこと

菅官房長官会見「北朝鮮に対し厳重に抗議し、断固として非難」

160106 平成28年1月6日 水 午後2 内閣官房長官記者会見   政府インターネットテレビ

北朝鮮による核実験の実施情報について

先ほど、国家安全保障会議を開催をし、「北朝鮮による核実験実施情報」について審議をいたしました。米国や韓国等の関係国とも連絡を取ってまいりましたが、北朝鮮による「特別重大報道」や、これまでの情報を総合的に勘案した結果、本日、北朝鮮が核実験を実施したものと判断をされます。

平成25年2月12日に引き続き、北朝鮮が核実験を強行したことは、我が国の安全に対する重大な脅威で、そして、地域及び国際社会の平和と安定を著しく損なう行為であり、関連安保理決議に明確に違反をし、日朝平壌宣言や六者会合共同声明にも違反をするものであります。これは、我が国として到底容認できるものではなく、北朝鮮に対し厳重に抗議し、断固として非難をします。

本事案を受け、総理からは、

  1. 関係省庁においては、緊張感をもって情報収集・分析に努めること、
  2. 国民に対して的確な情報提供を行うこと、
  3. 米国、韓国、中国及びロシアを始めとする関係諸国と連携を図ること、

この3点について指示がありました。また、先ほど行われた国家安全保障会議において、総理から、

  1. 北朝鮮の今後の動向等に関し、情報収集・分析の徹底を期すこと、
  2. 核実験に伴う放射性物質の影響を把握するため、関係各国と連携しモニタリング体制を強化すること、
  3. 不測の事態にも備えるなど、国民の安全・安心の確保に万全を期すこと、

この3点について新たに指示がありました。

また、先ほど、国家安全保障会議では、内閣総理大臣声明を審議し、お手元の配布資料のとおりといたしましたので御参照願います。

なお、地下核実験に伴う放射性物質の我が国に対する影響についてでありますが、一般的に地下核実験の場合は、大気中に放射性物質が放出される可能性は少ないと言われております。実際、過去3回の北朝鮮による核実験実施発表後に、我が国において異常値は検出されておりませんでした。

国家安全保障会議における総理指示を踏まえ、放射能対策連絡会議を開催をし、先ほど終了しました。
国民の皆様におかれましては、冷静に、平常どおりの生活を送っていただきたいと思います。

内閣総理大臣声明「米韓中ロを始めとする関係国との協力強化」

内閣総理大臣声明

平成28年1月6日

1 本日、北朝鮮が4回目となる核実験を実施した旨の発表を行った。また、我が国においても、本日午前10時30分頃、気象庁が北朝鮮付近を震源とする、自然地震ではない通常の波形とは異なる可能性のある地震波を探知した。これらを総合的に勘案した結果、政府としては、北朝鮮が核実験を実施したものと考えている

2 我が国を含む国際社会は、累次にわたり、北朝鮮に対し、関連の国連安保理決議の完全な遵守を求め、核実験や弾道ミサイルの発射等の挑発行為を決して行わないよう繰り返し強く求めてきた。こうした中、今回、北朝鮮が核実験を強行したことは、北朝鮮が大量破壊兵器の運搬手段となり得るミサイル能力を増強していることと併せ考えれば、我が国の安全に対する重大な脅威であり、北東アジア及び国際社会の平和と安全を著しく損なうものとして断じて容認できない。今回の北朝鮮による核実験の実施は、国連安保理決議第2094号を始めとする関連安保理決議に明確に違反するものであり、国連安保理の権威に対する重大な挑戦である。加えて、核兵器不拡散条約(NPT)を中心とする国際的な軍縮・不拡散体制に対する重大な挑戦である。また、日朝平壌宣言や六者会合共同声明にも違反し、北朝鮮との対話を通じた問題解決に向けた動きにも逆行するものである。我が国は、北朝鮮に対して厳重に抗議し、断固として非難する。

3 我が国は、更なる核実験の場合には北朝鮮に対し更なる重要な措置をとる決意を表明した国連安保理決議第2094号を念頭に、国連安保理が速やかに協議を実施するよう、要請する。北朝鮮に対しては、改めて、関連する国連安保理決議を即時かつ完全に履行するよう強く求める。また、我が国は、この機会に改めて、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向け具体的な行動をとるよう、北朝鮮に対し、強く求める。

4 政府としては、引き続き、本件を含む北朝鮮情勢に関する情報収集・分析に徹底を期するとともに、国民に対して的確な情報提供を行うほか、不測の事態にも備え、我が国の平和と安全の確保、国民の安全・安心の確保に万全を期する。また、核実験に伴う放射性物質の我が国に対する影響については、政府の放射能対策連絡会議を中心に、関係各国と連携しモニタリング体制の強化等に全力を挙げる。さらに、国連安保理での対応を含め、米国、韓国、中国、ロシアを始めとする関係国との協力を強化するとともに、今後の北朝鮮の反応や国際社会の動向等を考慮して、北朝鮮に対する更なる対応を検討する。

菅官房長官会見「国家安全保障会議について」

先ほど、本日第二回目の国家安全保障会議を開催をしました。北朝鮮による核実験の実施について審議をいたしました。

総理からは、本日行った3点の総理指示について、引き続き関係機関において緊密に連携をしつつも、的確に対応することの指示があるとともに、国連安保理での対応を含め関係国との協力を強化するとともに、今後の北朝鮮の反応や国際社会の動向等を考慮し、北朝鮮に対する断固たる対応を検討すること。このことについて指示がありました。

いずれにしろ政府としては、引き続き緊張感をもって対応に万全を尽くしてまいります。

国民の皆様におかれましては、冷静に、平常どおりの生活を送っていただきたいと思います。

出典:首相官邸

岸田外務大臣臨時会見「G7議長国、国連安保理理事国として責任果たす」

岸田外務大臣臨時会見記録 (1月6日12時48分)

(平成28年1月6日(水曜日)12時48分 於:外務省大臣接見室)

冒頭発言

【岸田外務大臣】本日,北朝鮮は水爆実験を実施した旨発表しました。我が国としては,かかる北朝鮮の挑発行為は累次の国連安保理決議や2005年の六者会合の共同声明に明白に違反し,この地域及び国際社会の平和と安全に対する重大な挑戦であり,断固として非難します。

先ほど私(大臣)の下で第一回の緊急対策本部会議を開催いたしました。その中で,私の方からは以下の点を指示いたしました。

  • まず1つは,外務省として米韓等関係国と連携しつつ,情報収集に全力を挙げること。
  • 2つ目として,北京ルートを通じ,至急北朝鮮に抗議をすること。
  • 3点目として,安保理における緊急会合の開催を要請すること。我が国としては新たな決議を求めていくべきであると考えています。
  • そして4点目として,米韓等関係各国外務大臣との電話会談を調整すること。

こうした点を指示いたしました。

その中で,本日14時30分米国ケネディ大使を外務省に招致し,日米の緊密な連携を確認することとしたいと考えています。

我が国は本年G7の議長国であります。
また,今月から国連の安保理理事国にも就任をしております。

G7議長国あるいは国連安保理理事国として,国際社会の平和と安定に関する責任をしっかり果たしていきたいと考えています。

質疑応答

【記者】北朝鮮が水爆の実験を発表したということですが,日本政府としては,その事実関係どういうふうに受け止めていますか。

【岸田外務大臣】水爆実験を行ったという発表が北朝鮮から行われました。そして,その事実関係については,引き続き確認をしている状況です。

【記者】日本と北朝鮮の間には,拉致被害者調査等の懸案が続いておりますけれども,今回の発表によってこれに対する影響というのは。

【岸田外務大臣】我が国としましては,核実験の実施を受けて,国連安保理における働きかけも行いますし,合わせて我が国独自の対応についても検討をせざるを得ないのではないか,このようには考えています。その中で今ご指摘の点についても,考えていきたいと思います。

【記者】制裁のさらなる強化については。

【岸田外務大臣】政府全体として,具体的な対応については,考えていきたいと思います。

【記者】今回原爆でなく,水爆という発表ですが,希望的にあるいは主観的にですけども,水爆の可能性と考えられるのですか。

【岸田外務大臣】いずれにしましても,この発表がございましたが,事実関係については,引き続き,関係各国と連携しながら,しっかり確認をしなければならないと思います。具体的な事実につきましては,引き続きしっかり確認をいたします。

【記者】爆発の規模とかいうのは強いのでしょうか。

【岸田外務大臣】その辺も含めて今確認をいたします。

【記者】今回日本には事前通報というのはあったのでしょうか

【岸田外務大臣】そうした事前通報等につきましては,何も承知しておりません。

【記者】事前にこういった状況というのは把握されていたのでしょうか

【岸田外務大臣】我が国としましては,情報収集には全力で取り組んで来ておりますが,こうした核実験につきまして,事前に何か情報があったということは承知しておりません

【記者】日朝協議の話なのですけれども,制裁の復活や強化そういった国連安保理への提起となりますと,当然,日朝協議というのは一定期間もしくは今後どうなるか分かりませんけれども,閉ざされるという可能性も高まると思いますけれども,それは政府としては致し方ないということでしょうか。

【岸田外務大臣】先ほども申し上げましたように,今回の核実験を受けて我が国独自としても対応を考えていくことになるのではないかと考えますが,具体的な対応につきましては政府全体としてしっかり整理をし,確認をし,検討していかなければならないと考えます。

出典:外務省

岸田外相 韓国外相らと相次ぎ電話会談

岸田文雄外相は6日、北朝鮮が水爆実験の実施を発表したことを受け、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相と電話会談し、日米韓の連携が重要との認識で一致した。

岸田氏はこれに先立ち、米国のケネディ駐日大使と外務省で会い、北朝鮮の挑発行為を強く非難することを確認した。

岸田氏はこの日、ドイツのシュタインマイヤー外相らとも電話会談した。7日はイタリアフランス両国の外相と行う方向で調整しており、主要7カ国(G7)のカウンターパートとの電話会談で連携を強める考えだ。

出典:産経新聞

韓国外務省 日本代表と電話会談「安保理での対応」を要請

韓国外務省によると、北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議首席代表の黄浚局平和交渉本部長は6日、北朝鮮の核実験を受けて日本の首席代表である石兼公博外務省アジア大洋州局長らと電話会談した。

黄氏は国連安全保障理事会での対応をめぐり、石兼氏に「非常任理事国である日本が役割を果たしてほしい」と要請した。

黄氏は米国首席代表のソン・キム米国務副次官補(日本・朝鮮担当)とも電話会談し、緊密に協力していくことを確認した。
また、黄氏はロシアのチモニン駐韓大使とも会い、ロシアが役割を果たすよう要請。大使は「ロシアもこの状況を深刻に捉えている」と応じ、韓ロが緊密な協議を続けていくことで一致した。

出典:時事通信

中国外務省「断固たる反対」と声明

中国外務省の華春瑩報道官は6日の定例記者会見で、北朝鮮が実施したと発表した水爆実験について、「北朝鮮が国際社会の普遍的な反対を顧みず、再び核実験を行ったことに対し、中国政府は断固たる反対を表明する」との声明を発表した。

華報道官はその上で、「朝鮮半島の非核化、核拡散の防止、東北アジアの平和と安定の維持は中国側の断固たる立場だ。北朝鮮側に対し、非核化の約束を忠実に守り、情勢を悪化させるいかなる行動を停止するよう強烈に促す」と述べた。

出典:産経新聞

韓国大統領「必ず相応の代価払わせる」

韓国政府は6日、「強く糾弾する。国連安全保障理事会の追加制裁を含む、必要なあらゆる措置を取る」との声明を発表した。

朴槿恵(パク・クネ)大統領も、国家安全保障会議を緊急招集し、「世界平和と安定への全面的な挑戦だ。必ず相応の代価を払わせねばならない」と非難した。

出典:産経新聞

ロシア外務省「安保理決議への重大な違反」

ロシア外務省は6日、談話を発表し、水爆実験を成功させたとする北朝鮮の発表を「慎重に精査している」としつつ、実験実施の事実が確認されれば「北朝鮮の核兵器開発の新たな取り組みであり、国際法規ならびに国連安保理決議に対する重大な違反」だと述べ、北朝鮮を非難した。

また関係国に対しては 「北東アジアの緊張を際限なく高めかねない行為」を行わないよう、「最大限の自制を求める」と呼びかけた。

出典:産経新聞

EU外相「安保理と同調」と表明

欧州連合(EU)のモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表(外相)は6日、北朝鮮の発表した「水爆実験」について「安保理決議の深刻な違反だ」と非難した。

モゲリーニ氏は、北朝鮮に対し国際社会との対話を促した。

また、緊急会合を開く安保理と歩調を合わせる考えも示した。

出典:読売新聞

欧州諸国が非難

中国訪問中のハモンド英外相は6日、北朝鮮が「水爆実験」を発表したことについて、核実験実施が事実ならば「国連安保理決議の重大な違反かつ挑発であり、留保なしに非難する」とする声明を出した。
 
ハモンド氏は、北朝鮮の発表を受け「国際社会が緊急かつ断固たる対応を取るため、他の安保理メンバーと協調していく」と表明。
この問題について中国の楊潔※(※=竹カンムリに褫のツクリ)国務委員と協議したと明らかにし、日本や韓国側とも連絡を取る意向を示した。

英国と同様、核兵器保有国で原発大国でもあるフランスのエリゼ宮(大統領府)は「国連安保理決議に対する違反であり、国際社会の強い対応を求める」との声明を出し、各国が結束して北朝鮮を糾弾すべきだと主張した。

ドイツ外務省によると、シュタインマイヤー外相は「北朝鮮の核計画は(地域と国際社会の)平和と安全、安定にとって重大な脅威だ」と訴えた。DPA通信によれば、外相は北朝鮮の駐独大使を外務省に呼び、経緯の説明を求めた。

出典:時事通信

Other Entry



Share

Follow

北朝鮮「水爆実験」実施と発表、日本政府と各国の動き(まとめ)
この記事をお届けした「政治備忘録」の最新情報を、いいね してチェックしてね!
トップへ戻る