民主党に磯崎発言追及の権利なし!安保審議が深まらないのは民主党のせいだ!
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1仙谷由人官房長官(当時)は2010年6月8日、記者会見でこう述べた。
憲法解釈は、政治性を帯びざるを得ない。
その時点、その時点で、内閣が責任を持った憲法解釈論を国民のみなさま方、あるいは国会に提示するのが最も妥当な道である というふうに考えている。
2 菅直人副総理(当時)は2009年11月、国会でこう発言している。
私はこれまでの憲法解釈は間違っていると思っていますから。
菅直人氏は、国民の信託を受けた国会が名実ともに国権の最高機関としての役割を果たす「国会内閣制」が正しいという憲法観を述べ、憲法解釈は官僚ではなく政治家の責任で行うべきだと説明している。
磯崎発言
礒崎陽輔首相補佐官が大分市での講演(7月26日)で、安全保障関連法案に関し「法的安定性は関係ない。わが国を守るために(集団的自衛権行使が)必要かどうかが基準だ」と述べた。これが法的安定性確保を軽視していると見られ非難を浴びている。
確かに誤解を与える発言であることは否めないし、なぜこのような軽率な発言が出てしまうのだろうと残念でならない。しかし前後の話を聞けば、趣旨として「まず国と国民を守ることが先決だ」と述べているように思えるし、それなら理解ができる。
そして、先述した仙谷由人氏、菅直人氏の発言を思い出すと、民主党がこれを非難できる権利を持っているかは疑問だ。
菅義偉官房長官、仙石発言に言及
7月30日の国会で、大半の憲法学者や歴代内閣法制局長官が安全保障関連法案を批判していることをもって、集団的自衛権行使は憲法違反だと訴える民主党議員に対し、菅義偉官房長官が切り返した。
ある官房長官が記者会見で「憲法解釈は政治性を帯びざるを得ない。その時点で内閣が責任を持った憲法解釈を国民、国会に提示するのが最も妥当な道だ」と述べたと紹介。
これは冒頭に書いた通り、菅直人内閣の仙谷由人官房長官の発言だ。さらに、
3菅義偉官房長官が紹介したこの仙谷発言は、民主党が内閣法制局長官に憲法解釈などの国会答弁をさせない方針を続ける理由として述べられたものである。
政治主導を掲げた民主党政権は、内閣法制局長官の国会答弁を認めず、代わりに法令解釈担当相(枝野幸男氏)を置いた。
参考文献:産経抄 2015.08.01
恥を知れ、民主党!
以上のことをまとめると、こうだ。
1 | 「憲法解釈は政治性を帯びる」と主張し、 |
2 | 官僚主導の憲法解釈を否定し、 |
3 | 与党時、法制局長官の国会出席をやめさせた民主党が、 |
Point |
今になって法制局長官を「権威」と持ち上げ、
利用している! |
こんな政党が、磯崎発言を批判できるのか。
問題の仙石発言、かつて朝日新聞にも掲載されていた
「内閣が責任を持った憲法解釈論を
国民のみなさま方、あるいは国会に提示する」8日、菅政権の組閣発表の会見。官房長官に決まった仙谷由人は、よどみない口調でこう述べた。
「憲法解釈は、政治性を帯びざるを得ない。その時点、その時点で内閣 が責任を持った憲法解釈論を国民のみなさま方、あるいは国会に提示するのが最も妥当な道であるというふうに考えている」
鳩山内閣と同じく、内閣法制局長官に憲法解釈などの国会答弁をさせない方針を続ける、その理由の説明だった。前行政刷新相の枝野幸男が兼ねていた「法令解釈担当」を自分が引き継ぐとも表明した。
自民党政権下では、憲法や法律についての内閣の統一解釈は、内閣法制局が示すとされてきた。国会の主な委員会では、首相の真後ろに内閣法制局長官が着席。首相や大臣が答弁に行き詰まると、すっくと立って法解釈をそらんじ、難局を乗り切る。そんな場面がよくあった。
だが、民主党は年明け後、長官の国会出席をやめさせ、2月には枝野に法令解釈担当を命じた。戦後初の役職だった。
国会でのデビューは3月3日。参院予算委員会で、自民党の脇雅史が「この法律の解釈につきまして、法制局、いかがでしょう」と質問すると、内閣法制局の法制次長を制し、議場のざわめきを抑え込むように「私から内閣法制局の上申を踏まえた内閣としての解釈を申し上げます」と切り出した。
脇が求めたのは、民主党が中止を目指す八ツ場ダム建設をめぐる水資源開発促進法などの解釈。法律に基づく基本計画にダム完成が盛り込まれていると指摘し、「政治的に中立であるべき法制局」(脇)に、その法律が「生きている」ことの確認を求めた。
枝野は、「法律には計画の変更や廃止の手続きがあり、それに向けて担当大臣が作業に入るのは法令上問題がない」と答弁。法制次長の山本庸幸が「大臣がおっしゃったとおりでございます」と続けた。
双方の関係者によると、枝野の担当就任後、法制局幹部が大臣室に枝野を訪ねた。安全保障関係を中心に主な法令解釈を20分ほど説明。資料を渡した。その後の国会答弁についても「大臣が使うかどうかは別として想定問答は用意していた」。枝野の在任中、従来の法制局解釈と異なるような答弁はなかったという。
それでも法令解釈の主役の交代に、法制局の関係者らには警戒感が広がった。あるOBは「枝野さんは一応弁護士だけど、昔勉強したというだけ」と話した。
民主党が内閣法制局の力をそごうとしている背景には、前幹事長の小沢一郎の意向があったとの指摘が多い。湾岸戦争時に、法制局の憲法解釈のために自衛隊の海外派遣ができなかったことを根に持っている、との見方だ。
だが、小沢と「遠い」とされる仙谷や枝野も、憲法解釈は政治家の責任と明言する。
新首相の菅直人は、副総理だった昨年11月、国会でこう発言している。
「私はこれまでの憲法解釈は間違っていると思っていますから」
菅が否定するのは、立法、行政、司法を横並びにとらえる「三権分立」の発想だ。「三権分立なんて憲法のどこにも書かれていない」と繰り返し述べている。
行政と立法を並列すると「内閣は国会から独立しており、官僚に任せればいい」という「官僚内閣制」の考え方に支配されてしまう。しかし本来は、国民の信託を受けた国会が名実ともに国権の最高機関としての役割を果たす「国会内閣制」が正しい。菅はそうした憲法観を、11日の所信表明演説でも改めて強調した。
1998年の著書『大臣』では次のようなことも書いていた。――多くの官僚は「行政権は、内閣に属する」という憲法65条を「行政権は官僚にある」と理解している。しかし官僚はあくまで補佐役だ。「内閣は国会に対し連帯して責任を負う」という憲法66条を根拠に「閣議は全会一致が原則」と解釈されているが、事務次官会議の存在とあいまって、すべての役所が拒否権を持つ「省益優先」の仕組みになっている――。
事務次官会議は鳩山政権下で廃止された。普天間基地問題などでの迷走を教訓に、菅が霞ヶ関と融和を図るとの見方もある。内閣法制局内からも「ようやく分かってきたか」との声がもれる。
だが、菅は所信表明でも「官僚内閣制」から脱するとの目標を掲げた。明治以来その要にあったともいえる内閣法制局は、どう扱われるのだろうか。
出典:朝日新聞 2010.06
民主党の主張は矛盾が多い。それでも、前向きな議論をするなら目を瞑ることもできる。
しかし民主党の手法は、わざと相手を苛立たせるなどの方法で失言を引き出し、失言が出るとそれを延々追求して時間を潰す。そのくせ、審議の時間が不足していると批判し、対案は出さない。
その手法は衆議院のみならず、参議院にも持ち込まれた。
審議時間が足りないのではない。
議論が深まらないのは、民主党のせいではないのか!