EU離脱問うイギリス国民投票、離脱派勝利!

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23日に投票が行われたEUからの離脱を問う英国の国民投票で、英公共放送BBCは24日(日本時間13時頃)、離脱票が残留票を上回ることが確実になったと速報した。

(出口調査は行っていないため、各地の開票状況をBBC独自に集計)


この選挙で離脱が最終決定するわけではないが、もし離脱が決まればEUから加盟国(現在28カ国)が脱退する初の例となる。

EUは1993年に発足。最近は、拡大しすぎたEUや移民問題など批判も多かった。

国民投票は23日午後10時(日本時間24日午前6時)に投票が締め切られ、開票が始まった。

世論調査では、投票日の直前まで離脱派と残留派の支持率が拮抗していた。

国民投票には、イギリス国民に加え、隣国のアイルランドや英連邦に加盟する豪州、インド、パキスタンなどの国籍を持つ18歳以上の英国居住者ら約4650万人が有権者登録をしており、登録者数は過去最高だった。

これまでの離脱派・残留派の主張

対立軸

残留派 離脱派
経済 離脱なら対EU輸出に関税。
外国からの投資が減少、景気悪化や失業招く。
金融市場大荒れに。
英国は世界5位の経済大国。
EUとすぐに有利な自由貿易協定を結べる。
移民 労働力増加は経済や社会保障支える。 移民は医療・教育などの公共サービスを圧迫。
主権 EU共通の政策に利点。 政策の自主決定権を取り戻す。
EU法の束縛から逃れる。
社会保障 離脱なら景気悪化、働き手の減少で財源不足に陥る。 EU分担金支払いをやめ、医療サービスの財源に。
安全保障
治安
離脱なら「西側」の結束にひび。
EUとの情報共有に支障。
NATOの弱体化。
EUの「人の移動の自由」がテロのリスク高める。
リーダー キャメロン首相
オズボーン財務相
ジョンソン前ロンドン市長
ファラージュ英独立党党首
支持層 若者、都市部在住高学歴、高所得 高齢者、地方在住低学歴、低所得

離脱派の主張

離脱派は、EUの基本原則「人の移動の自由」によって流入を続ける移民問題に焦点を絞り、「EUにとどまる限り、移民は減らせない」と訴えた。
権限を強めるEUから出ることで英議会の主導権を取り戻すべきだと説いた。

残留派の主張

一方、キャメロン首相が率いる残留派は、離脱は英経済全体や国民の家計に打撃になると、経済的リスクを前面に掲げた。
オバマ米大統領ら各国首脳や国際機関も「離脱は危険」と警告を繰り返した。

出典・参考文献:朝日新聞BBC

キャメロン首相、辞意表明

キャメロン英首相は24日午後、記者会見を開き、欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票で離脱派が勝利したことを受け、辞意を表明した。

残留を強く訴えていたキャメロン氏は、これだけ明確な結果が出た以上、自身が国のかじとりをするのは適切でないとし、「新しい指導者が必要だ」と述べた

出典:産経ニュース

離脱派勝利を受け、安倍晋三首相の発言

安倍晋三首相は24日午後、岩手県一関市の街頭演説で、英国の欧州連合(EU)からの離脱が確実となったことについて「結果は離脱になった。世界の(株式)市場、為替市場も大きな影響を受けている。しっかりと対応をしていかなければいけない。金融市場の安定化が必要だ」と強調した。

首相は、5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に言及し、「G7(先進7カ国)で取りまとめた方向にのっとってしっかりと対応をしていきたい。求められているのは政治の安定だ」とも述べた。

出典:産経ニュース

【G7・伊勢志摩サミット】議長・安倍首相記者会見全文

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