EU離脱問うイギリス国民投票、離脱派勝利!
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23日に投票が行われたEUからの離脱を問う英国の国民投票で、英公共放送BBCは24日(日本時間13時頃)、離脱票が残留票を上回ることが確実になったと速報した。
(出口調査は行っていないため、各地の開票状況をBBC独自に集計)
BBCニュース – 【英国民投票】離脱派が勝利へ=BBC開票速報 https://t.co/8Jn53CfnHv pic.twitter.com/Jyz7KfqKxu
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) 2016年6月24日
英国のEU離脱を推進してきたイギリス独立党のファラージ党首は、国民投票の結果について勝利宣言をする際に、「一発の銃弾も撃たれることなく達成した」と発言。残留派は強く非難しています(英語記事) https://t.co/KPFN52fkAh
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) 2016年6月24日
この選挙で離脱が最終決定するわけではないが、もし離脱が決まればEUから加盟国(現在28カ国)が脱退する初の例となる。
EUは1993年に発足。最近は、拡大しすぎたEUや移民問題など批判も多かった。
国民投票は23日午後10時(日本時間24日午前6時)に投票が締め切られ、開票が始まった。
世論調査では、投票日の直前まで離脱派と残留派の支持率が拮抗していた。
国民投票には、イギリス国民に加え、隣国のアイルランドや英連邦に加盟する豪州、インド、パキスタンなどの国籍を持つ18歳以上の英国居住者ら約4650万人が有権者登録をしており、登録者数は過去最高だった。
これまでの離脱派・残留派の主張
対立軸
残留派 | 離脱派 | |
---|---|---|
経済 | 離脱なら対EU輸出に関税。 外国からの投資が減少、景気悪化や失業招く。 金融市場大荒れに。 |
英国は世界5位の経済大国。 EUとすぐに有利な自由貿易協定を結べる。 |
移民 | 労働力増加は経済や社会保障支える。 | 移民は医療・教育などの公共サービスを圧迫。 |
主権 | EU共通の政策に利点。 | 政策の自主決定権を取り戻す。 EU法の束縛から逃れる。 |
社会保障 | 離脱なら景気悪化、働き手の減少で財源不足に陥る。 | EU分担金支払いをやめ、医療サービスの財源に。 |
安全保障 治安 |
離脱なら「西側」の結束にひび。 EUとの情報共有に支障。 NATOの弱体化。 |
EUの「人の移動の自由」がテロのリスク高める。 |
リーダー | キャメロン首相 オズボーン財務相 |
ジョンソン前ロンドン市長 ファラージュ英独立党党首 |
支持層 | 若者、都市部在住高学歴、高所得 | 高齢者、地方在住低学歴、低所得 |
離脱派の主張
離脱派は、EUの基本原則「人の移動の自由」によって流入を続ける移民問題に焦点を絞り、「EUにとどまる限り、移民は減らせない」と訴えた。
権限を強めるEUから出ることで英議会の主導権を取り戻すべきだと説いた。
残留派の主張
一方、キャメロン首相が率いる残留派は、離脱は英経済全体や国民の家計に打撃になると、経済的リスクを前面に掲げた。
オバマ米大統領ら各国首脳や国際機関も「離脱は危険」と警告を繰り返した。
出典・参考文献:朝日新聞、BBC
キャメロン首相、辞意表明
キャメロン英首相は24日午後、記者会見を開き、欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票で離脱派が勝利したことを受け、辞意を表明した。
残留を強く訴えていたキャメロン氏は、これだけ明確な結果が出た以上、自身が国のかじとりをするのは適切でないとし、「新しい指導者が必要だ」と述べた。
出典:産経ニュース
離脱派勝利を受け、安倍晋三首相の発言
安倍晋三首相は24日午後、岩手県一関市の街頭演説で、英国の欧州連合(EU)からの離脱が確実となったことについて「結果は離脱になった。世界の(株式)市場、為替市場も大きな影響を受けている。しっかりと対応をしていかなければいけない。金融市場の安定化が必要だ」と強調した。
首相は、5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に言及し、「G7(先進7カ国)で取りまとめた方向にのっとってしっかりと対応をしていきたい。求められているのは政治の安定だ」とも述べた。
出典:産経ニュース