二階幹事長の「女性天皇容認」に違和感。菅官房長官「古来維持された重み踏まえ考える」
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自民党の二階俊博幹事長は25日、BS朝日の番組収録で女性天皇容認の発言をした。
二階氏は「国民に違和感はない」と言っているようだが、わたしはこの発言に対し非常に違和感を覚える。
二階幹事長「女性尊重の時代に天皇陛下だけそうならないのはおかしい」
自民党の二階俊博幹事長は25日、BS朝日の番組収録で女性天皇に関し言及。
「女性尊重の時代に、天皇陛下だけ『そうならない』というのは時代遅れだ。そうと決まれば国民には違和感はないと思う」
として容認する見解を示した。
そしてこの後、二階氏は記者団に対し以下のようにコメント。
「女性がこれだけ多く各界でご活躍いただいているところで皇室、天皇だけが女性じゃ適当でないというのは、通らないというふうに思います」
「諸外国でもトップが女性である国もいくつかある。何の問題も生じてない。日本にもそういうことがあってもいいのではないか」
また、天皇陛下がお気持ち表明で強くにじませた生前退位については、
「首相の責任で、この問題を処理するのがいいのではないか」
と述べ、政党間で議論することに否定的な考えを示した。
政府がこれに併せて女性天皇、女性宮家実現に向けた検討をするかどうかに関しては、
「一緒にやれればいいが、やれなければ切り離して考えればいい」
と語った。
菅義偉官房長官「男系継承が古来例外なく、今日まで維持されてきた」
菅義偉官房長官は26日午前の記者会見で、記者の質問を受け以下のようにコメント。
「政府の立場でコメントすることは控えたい」とした上で、
「安定的な皇位の継承を維持することは、国家の基本に関わることであって、きわめて重要な問題であると認識しています。そしてこの問題は、慎重、かつ丁寧に対応する必要があると思っております。男系継承が古来例外なく、今日まで維持されてきた、この重みを踏まえながら、安定的な皇位継承の維持について考えていく必要もあると思う」
//www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201608/26_a.html
参考文献:時事通信、JNN、首相官邸
わたしは、男女差別は「ある」と思っている立場です。
しかし、女性だけが差別を受けているという意味ではなく、ある面においては男性が、ある面においては女性が差別的な境遇になり得るから、個別に改善すべき点はあるという意味です。
話はそれますがこれに関連して、最近、保守派の女性が「女性差別はずっとなかった」と声高に叫び始めたことには非常に違和感を持っています。
それでも、男性と女性は同じではありません。
女性であるわたしの立場で見たとき、男系天皇が差別だとは「全く」思っていません。
野球場や土俵に女性が入ることを禁じられても、違和感は全くありません。
女性が立ち入れない場所があってもいいと思います。
もちろん、社会で働きたい女性が活躍するのはいいことでしょう。
古来続いてきたことでも変えるべきことはあるでしょう。
しかし、昨今の男女平等の話と、古来続いてきた文化の話をごちゃ混ぜにして語るのはやめて欲しい。
二階氏は「国民に違和感はない」と言いますが、「天皇陛下だけ女性を尊重しないのはおかしい」とか、「海外には女性リーダーがいるが問題は起きていない」とか、このような論点で女性天皇を容認されても、わたしは大変な違和感を持ちます。
まず、天皇陛下というお立場は決して優遇された地位だとは思いません。
管官房長官が言うように、これは国家の基本に関わることですから、海外がどうだとか、昨今の女性尊重がどうだということではなく、日本としてどうあるべきかを慎重に話し合うべきだと思います。