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「慰安婦報道」朝日新聞元記者の植村隆氏、アメリカで安倍首相や櫻井よしこ氏を批判

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元朝日新聞記者で慰安婦報道に関わった北星学園大(札幌市)の非常勤講師、植村隆氏がなぜかアメリカで安倍首相や櫻井よしこ氏を激しく批判している。

4日、米ニューヨーク市で講演し、集まった約80人を前に「私は激しいバッシングを受けている。この闘いに負けない」と発言。

植村氏は「捏造」と指摘される元慰安婦の証言を取り上げた記事(1991年8月)について「捏造だと攻撃することは、慰安問題をなきものにしようということにもつながる」とよく分からない主張をした。

少し、経緯を振り返ってみたい。

植村氏執筆した記事と、その後の経緯

植村氏が1991年8月11日に執筆した記事

元朝鮮人従軍慰安婦 戦後半世紀重い口開く

日中戦争や第二次大戦の際、「女子挺(てい)身隊」の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた「朝鮮人従軍慰安婦」のうち、一人がソウル市内に生存していることがわかり、「韓国挺身隊問題対策協議会」(尹貞玉・共同代表、十六団体約三十万人)が聞き取り作業を始めた。同協議会は十日、女性の話を録音したテープを朝日新聞記者に公開した。テープの中で女性は「思い出すと今でも身の毛がよだつ」と語っている。体験をひた隠しにしてきた彼女らの重い口が、戦後半世紀近くたって、やっと開き始めた。

尹代表らによると、この女性は六十八歳で、ソウル市内に一人で住んでいる。(中略)女性の話によると、中国東北部で生まれ、十七歳の時、だまされて慰安婦にされた。ニ、三百人の部隊がいる中国南部の慰安所に連れて行かれた。慰安所は民家を使っていた。五人の朝鮮人女性がおり、一人に一室が与えられた。女性は「春子」(仮名)と日本名を付けられた。一番年上の女性が日本語を話し、将校の相手をしていた。残りの四人が一般の兵士ニ、三百人を受け持ち、毎日三、四人の相手をさせられたという。「監禁されて、逃げ出したいという思いしかなかった。相手が来ないように思いつづけた」という。また週に一回は軍医の検診があった。数ヶ月働かされたが、逃げることができ、戦後になってソウルへ戻った。結婚したが夫や子供も亡くなり、現在は生活保護を受けながら、暮らしている。

植村隆、朝日新聞大阪版27面 1991年8月11日

 
しかし、この記事には以下のような問題が指摘されている。

植村氏の記事に指摘される問題点

1 植村の記事中にある「女子挺身隊」は戦時法令により軍需工場などに徴用された一般女性労働者であり、慰安婦とは異なる。
2 記事にある「女性」とは金学順のことだが、彼女の証言とアジア太平洋戦争韓国人犠牲者補償請求事件における陳述には異なる点が多い。
3 宮沢喜一首相の訪韓の直前に報じられ、批判が取りざたされる河野談話の発火点となったとも指摘されている。
4 本記事は結果として日本の国家イメージに多大なダメージをもたらしている。

そして、朝日新聞は以下のように発表している。

朝日新聞の発表

この女性が挺身隊の名で戦場に連行された事実はありません。前文の「『女子挺身隊』の名で戦場に連行され」とした部分は誤りとして、おわびして訂正します。

植村氏、驚きの主張

「言論の自由」や民主主義への攻撃、慰安婦の尊厳を傷つける

日本が戦後70年間守り続けてきた「言論の自由」や民主主義への攻撃でもあるとし、「勇気を持って辛い体験を話した慰安婦のおばあさんたちの尊厳をも傷つける」と訴えた。

マスコミの言う「言論の自由」にはうんざり だ。こんな便利な言葉はないだろう。
マスコミは「報道しない自由」や「偏向報道の自由」も持っている。かつて、第一権力を握っているのはマスコミに見えた。マスコミがその気になって批判すれば、政治家のクビも取れたし、政権を倒すことだってできた。

今度は政府が 「公平な放送を」と当然の忠告をしただけで、「報道が萎縮する!」「脅しだ!」と大騒ぎ するが、わたしはしらけている。これまでのマスコミのやり方のほうに、うんざりしてきたからだ。

元慰安婦の話に戻るが、わたしは彼女たちの発言を全否定しているわけではない。ただ、彼女たちの証言には、つじつまが合わない発言や、現実に有りえない発言が多いことも問題になっている。そのうえ植村氏の記事では「女子挺身隊」「連行」など記述に混同があったにも関わらず、それを批判されると【「言論の自由」や民主主義への攻撃】と騒ぐのか。
朝日新聞は、おわびと訂正はしつつも植村氏の「事実ねじ曲げ」については否定したが、これに納得できた人がどれだけいるのだろうか。

「歴史修正主義者の動き」と、安倍首相批判

日本で1990年代半ばから「歴史修正主義者の動き」が出てきたとして「教科書から慰安婦問題を除くべきだという運動が始まり、そのリーダーの1人が安倍首相だ」と批判

しかし、以下の通り慰安婦問題については、米政府の調査で、慰安婦関連の資料は「1点も」みつからなかったことが明らかになっている。

米政府調査、慰安婦関連の資料は「1点も」みつからなかった

「奴隷化」の証拠、調査対象となった未公開や秘密の公式文書は計850万ページ。この莫大な資料を、クリントン、ブッシュ両政権下で8年かけて実施したドイツと日本の戦争犯罪の大規模な再調査で、日本の慰安婦にかかわる戦争犯罪や「女性の組織的な奴隷化」の主張を裏づける米側の政府・軍の文書は1点も発見されなかった。
参考記事【慰安婦問題】米政府調査で「奴隷化」の証拠、一点も発見されず

それなのに、まだこんな発言をわざわざアメリカでするとは呆れる。

また、植村氏非難を繰り広げる言論人として、ジャーナリストの櫻井よしこ氏と東京基督教大学の西岡力教授の名を挙げ、櫻井氏について「暴力的な言辞を繰り返す側に立ち、あおっている」 と述べたそうだが、言論によって追究されることを認めないのか。

植村氏は、北海学園大への抗議電話などが相次いでいることも紹介した上で、不快感を表明。かつて、関西地方の女子大への就職が決まっていたにもかかわらず、抗議メールが殺到したこともあり、大学が翻意したことについて「最初、憤ったが、大学側も被害者である」と語った。娘までもネットで誹謗中傷されているとし、「異常な事態だ」と訴えた。

ご息女に被害が及ぶことは同情するが、植村氏は自分が抗議を受ける理由を全く理解していないようだ。事実と異なる誤った記事を掲載した結果、一体どれだけの国益を損ない、どれだけの人々が悲しい思いをしてきたか。国民の怒りがどれほどのものか、全く気づいていない発言だ。

植村氏の発言は、腹立たしさを通り越して滑稽でさえある。
英語通訳を通じて講演した植村氏は最後に自ら英語で、「I WILL FIGHT(私は闘い続ける)」と強調したらしいが、一体何と闘っているのかよく分からない。言論には言論で、1つ1つ誤解を解けばよいのではないか

ちなみに植村氏は、以下の通り訴訟も起こしている。

植村隆氏による、西岡力氏、櫻井よしこ氏、出版社3社への提訴

「“慰安婦捏造”朝日新聞記者がお嬢様女子大教授に」の見出しをつけた『週刊文春』(14年2月6日号)の記事、西岡力教授の関連コメント、ジャーナリストの櫻井よしこ氏、新潮社など出版社3社に、「捏造」と書かれて名誉を損なったとして計1650万円の損害賠償や謝罪広告の掲載を求め提訴している。

秦郁彦氏「スラップ訴訟と判断される可能性がある」

この訴訟には代理人として170人の弁護団が全国から集まり、「インターネット上で植村氏や家族を脅迫する書き込みをした人たちも捜し出し、一人残らず提訴していく」と発表した。これは威圧か? 秦郁彦氏はスラップ訴訟と判断される可能性があると語っている。
さらに植村氏は、朝日新聞や第三者委員会の判断や指摘をも受けいれていない。

植村氏は先月下旬、米国の大学の招待により、中西部シカゴ一帯で全米講演を開始した。5日には東部プリンストン、8日にはロサンゼルスでも講演する予定らしい。

参考文献:産経新聞

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