AIIBとは?わかりやすく簡単にまとめて解説(アジアインフラ投資銀行) | 政治備忘録

AIIBとは?わかりやすく簡単にまとめて解説(アジアインフラ投資銀行)

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AIIBへの関心が思った以上に高いようです。

多くのマスコミや中国系コメンテーターは、AIIBへの参加表明をしない事への批判や、まるで勧誘のような発言を繰り返していましたが、麻生財務相はADBの「アジア向けインフラ投資強化」や迅速化を発表しました。
明らかにAIIBに対抗する措置です。

ここで一度、簡単にわかりやすくまとめておきたいと思います。

アジアインフラ投資銀行(AIIB)とは

中華人民共和国(中国)が主導する アジア太平洋地域のインフラ整備を支援する国際金融機関

創設提唱者は、習近平国家主席。2013年10月に提唱。

日本・アメリカが主導するアジア開発銀行(ADB)と、業務内容が一部重複する。

中国側はAIIBは「インフラ整備」に資金供給を行ない、「貧困削減」は世界銀行やADB の仕事だとしている。

日本とアメリカの対応

既存のアジア開発銀行(ADB)を主導してきた アメリカと日本 は、組織運営や意思決定プロセス、審査基準、出資などの透明性、国際金融機関と同様の高い基準の確保への疑問などを理由に 参加を見送っている
参考記事【AIIB】麻生財務相 「不参加理由」を面倒だけど分かりやすく説明

麻生財務相は 5月4日の アジア開発銀行総会で、「アジア向けインフラ投資強化」を発表 。これはAIIB対抗措置と言ってよい。
参考記事第48回アジア開発銀行(ADB)年次総会 麻生副総理総務演説 全文

各国の反応

深刻な投資資金の不足に悩むアジア諸国にとって、立ち遅れたインフラ整備を支援するというAIIBの提案を 拒否する理由がない

2015年初めまで、参加国の大部分が支援を受ける側のアジア諸国で、先進国や富裕国は一部にとどまっていた。

しかし、2015年3月12日に日米欧の主要7カ国会議(G7)で初めて 英国が参加方針を発表。その後、ドイツ・フランス・イタリアなども参加方針を発表した。
(アメリカは水面下で英国、フランス、ドイツ、イタリア、豪州、韓国など重要な同盟国に不参加を呼びかけていたと報道されている。)

欧州勢の参加背景

日米に比べ中国への警戒感が薄く、アジアでのビジネス拡大 の好機になるという 経済的実利への思惑 がある。

資本金の出資比率

資本金は当初500億ドルだったが、最終的に1000億ドルとなった。
出資の75%はアジア地域、残り25%をアジア域外から調達し、経済規模に応じて個別の出資比率が決められる。
日本の場合、4月10日付の政府の試算では3600億円 とされる。)

AIIBの基本情報

本部:中華人民共和国(北京)

設立:2015年末までに設立予定

資本金:1000億ドル(中国が最大拠出国)

事業内容:新興国のための国際投資機関

初代総裁:中国の元財務官・金立群氏(就任予定)

時系列

2013年10月 習近平が アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で提唱。
2014年04月 李克強が ボアオ・アジア・フォーラム(BFA)第13回年次総会で提唱。
2014年10月24日 北京に21カ国が集まり、設立の覚書(MOU)に調印。
2015年03月12日 イギリス外務省が、G7(先進7カ国)では初の参加を表明。
2015年03月16日 フランス・ドイツ・イタリアの参加が報じられた。
2015年03月20日 中国財政相は、今月末の申請期限を過ぎても日本とアメリカの参加を待ち続けると表明。
2015年03月26日 韓国が参加表明。
2015年03月28日 ロシア、ブラジルが参加表明。
2015年03月29日 オーストラリアが参加表明。
2015年03月31日 ブラジル、スウェーデンが参加表明。
2015年04月15日 中華人民共和国財政部が創設メンバー国57か国を発表。
2015年06月29日 設立協定の調印式で、南シナ海の領有権を巡って中国と対立するフィリピンのほか、デンマーク、クウェート、マレーシア、ポーランド、南アフリカ、タイの計7か国が、国内手続きの遅れなどを理由に設立協定への署名を見送った。中国財務省は「今日署名しなかった国も、年末までに国内手続きを終えれば署名できる」と説明。
(中国が設立メンバーの締め切りを2015年3月末としたため、この月の駆け込み参加表明が多くなった。)

創設メンバー

合計 57カ国 (中華人民共和国財政部 2015年4月15日発表)

アジア
19カ国
中国、韓国、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス、インド、バングラデシュ、モルディブ、モンゴル、ネパール、パキスタン、スリランカ
旧ソ連
7カ国
ロシア、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、アゼルバイジャン、キルギス、グルジア
オセアニア
2カ国
オーストラリア、ニュージーランド
中東
9カ国
サウジアラビア、カタール、オーマン、クウェート、UAE、ヨルダン、トルコ、イスラエル、イラン
アフリカ
2カ国
エジプト、南アフリカ
欧州
17カ国
英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、スイス、ルクセンブルク、オーストリア、オランダ、デンパーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、アイスランド、ポーランド、マルタ
中南米
1カ国
ブラジル

参加を見送っている国

アメリカ、日本、カナダ、メキシコ、アルゼンチン

参加申請が拒絶された国・地域

北朝鮮、台湾、香港

設立協定への署名を見送った国(2015年06月29日)

フィリピン、デンマーク、クウェート、マレーシア、ポーランド、南アフリカ、タイ

日本メディアの反応

日本経済新聞、朝日新聞、毎日新聞、東京新聞、NHKが、日本政府の姿勢を批判・疑問視する発言や、社説・論評記事を掲載

メディアの論調とは裏腹に、世論調査で反対多数

3月28~29日に行った世論調査

AIIB参加への反対は53.5%、賛成は20.1%。

出典:産経新聞社・FNN 合同世論調査

5月8~10日に行った全国世論調査

AIIBに日本政府が米国と共に参加を見送っていることを「適切だ」とする肯定的評価が73%
そうは思わないは12%。

出典:読売新聞 5月11日付朝刊

メディアの多くが「参加すべき」と説いたにもかかわらず、AIIBへの参加に反対する国民は増えている

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