『週刊ダイヤモンド 地政学超入門』がなかなか面白かった | 政治備忘録

『週刊ダイヤモンド 地政学超入門』がなかなか面白かった

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週刊ダイヤモンド(2016/2/13号)が面白かった。

マイナス金利と地政学の話。
マイナス金利のほうは、結論ありきという気がしなくもない。考える余地を与えてもらえなかった。

一方の地政学はよかった!
わたしでも面白く理解できたから(理解の深さは置いといて)、誰でも理解できるはず。

エマニュエル・トッド

週刊ダイヤモンド 地政学超入門 2016/2/13号

ちょっと地政学の前に、やっぱり関心が高いのはこの人かもな。

エマニュエル・トッドですよ。つい最近来日してましたよね。NEWS23にも出演してインタビューに答えていました。

その時にも触れられていたのですが、宗教から見たヨーロッパの動き。

シャルリー・エブド襲撃事件の後に起きたデモは、表向きには「表現の自由」を掲げていたが、イスラム教や人種の差別だぞと。
そして、フランスの動きがユダヤ人を迫害したヴィシー政権と酷似しているぞという話。

全体的には、NEWS23を見た人ならば、読む必要はないかと思う。
NEWS23を見ていた人は、たぶんインタビュアーの質問が物足りなかったと思うけど、それでもこの記事よりずっと色んな話が聴けた。

EUが分解していくとか、イスラム教を差別し矛先をイスラムに向けて誰も政策の責任をとらないとか。

また、日本に対するアドバイスもありましたよね。
日本の長所でもあり短所でもある完璧主義から脱し、最低限の無秩序を受け入れろと。移民もその対象に入っていましたが。人口減少問題に対するアドバイスだった。

このブログを書きながら「トッドの話をテキストにしておけばよかったな」と思ったので、文字起こししました。下のリンクの記事です。

仏学者エマニュエル・トッドの予言「世界と日本はどうなる?」
NEWS23で、インタビューに答えるエマニュエル・トッドの発言を文字起こししました。先進国の問題、日本の問題について指摘し、危機から脱する方法を提示しています。

そうそう。トッドを学びたいという人がまず読むといいんじゃないかと思う本はこれ。
トッドの話はこれがベースになっていると思うので、まずこの本の知識があればぐんと理解しやすくなるはず。

世界の多様性 家族構造と近代性 世界の多様性 家族構造と近代性

世界の多様性 家族構造と近代性

これからエマニュエル・トッドを学びたい人が、一番初めに読むと理解が深まる本。

地政学から見た国際情勢 佐藤優

週刊ダイヤモンド 地政学超入門 2016/2/13号

そして地政学の目玉は佐藤優かな。

彼のラジオを聴いている人なら読む必要もないという感じではあるが、それでも面白い。

佐藤優は「中国の動きは派手に見えるが、過度に恐れる必要はない」と言う。

また半島国家のバランス外交や、ロシアの地政学観点から見た北方領土問題の解決法なども。

ロシア外交について、以前は、エネルギーから見た日露外交を語ったことがありますが(以下リンクの記事)、今回は地政学観点から。
北極海航路の実用化で、物流が変わる。ここに日本の優位性があるぞというお話です。

【佐藤優】「世界の混乱と安倍首相の重要な役割」くにまるジャパンより(2016年1月15日)
2016年1月15日放送「くにまるジャパン」から、佐藤優氏の発言。第三次世界大戦やテロ、イスラム国の状況やアメリカのパートナーチェンジ、安倍首相の重要な役割、原油安やエネルギー問題、イランとサウジアラビアの前哨戦、中東・アフリカの国々のゴチャゴチャな動きなど豊富な内容。

佐藤優が勧める地政学の古典

佐藤優が今回オススメしている書籍は、この2冊。

マッキンダーの地政学―デモクラシーの理想と現実 マッキンダーの地政学―デモクラシーの理想と現実

マッキンダーの地政学―デモクラシーの理想と現実

実質的な “現代地政学の開祖” マッキンダーの『デモクラシーの理想と現実』。

マハン海上権力史論(新装版) マハン海上権力史論(新装版)

マハン海上権力史論(新装版)

アメリカは、今もマハンの理論を軸に考える。また、中国もマハンの理論を研究している。

各国から見た世界

週刊ダイヤモンド 地政学超入門 2016/2/13号それとこれも面白かった。

国ごとの世界観と、行動原理について分析している。紹介されているのは、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、トルコ、イスラエル、イラン、サウジアラビア、中国、韓国、北朝鮮、インド、インドネシア、イスラム国(自称)。

最近気になる国家はだいたい網羅されているのではないか。

それぞれ、人口、宗教、民族などの基礎データが記され、大まかな年表もある。
それに、地図に矢印で友好国家、対立国、意識を向けている国などなど分かりやすく示されている。

そして歴史を振り返りつつ最近の動きを分析しているのだが、例えばアメリカだと、なぜアメリカは世界の警察を続けてこれたのかというと、それは地政学的にリスクが少ない国だから、遠くから監視して目の上の瘤を徹底的に叩くのだとか、脱中東の動きについては守るメリットがなくなったからだとか、面白くまとめられている。

暇つぶしに、なかなかおすすめの1冊でした。

週刊ダイヤモンド 2016年 2/13 号 [雑誌] (地政学超入門) 週刊ダイヤモンド 2016年 2/13 号 [雑誌] (地政学超入門)

週刊ダイヤモンド 2016年 2/13 号 [雑誌] (地政学超入門)

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