岸田外務大臣会見 慰安婦問題合意、南シナ海問題など(全文・動画) | 政治備忘録

岸田外務大臣会見 慰安婦問題合意、南シナ海問題など(全文・動画)

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160104 岸田外務大臣会見

韓国のソウルで慰安婦問題の妥結を目指して日韓外相会談が行われ、両国は28日午後、最終的な合意に至ったと発表し、日韓外相による共同会見を行った。

岸田外相は今日、改めて記者団の質問に応じた。


慰安婦問題日韓合意については下の記事にまとめています。

【慰安婦 日韓合意】会見内容、安倍首相・パククネ大統領発言、海外の反応など
日韓両外相共同記者発表全文、日韓首脳電話会談概要、安倍首相発言全文、パク・クネ大統領発言、アメリカ政府声明、海外首脳の反応、海外の報道などをまとめました。

岸田外務大臣会見記録

(平成28年1月4日(月曜日)10時22分 於:本省会見室)

冒頭発言

(1)今年の抱負

平成28年,2016年,最初の記者会見です。改めて本年もどうぞ宜しくお願いを申し上げます,私の方から二点申し上げます。

一点目は,今年の抱負です。今年2016年は,我が国の外交にとりまして,重要な一年になると考えています。G7では日本が8年ぶりに議長国を務めることになります。私(大臣)自身も4月のG7広島外相会合において議長を務めることになります。これは国際社会をリードする大きなチャンスを得るとともに,大きな責任を担うことにもなると考えます。

昨年3年半ぶりに再開しました日中韓サミットについても,今年は日本が議長国を務めることになります。韓国との関係については,昨年末の日韓外相会談におきまして,日韓間の大きな懸念となっておりました慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されるという歴史的な合意に達しました。この合意を受けつつ,日韓関係を未来志向の新時代へと発展させていきたいと考えております。また,重要な隣国であります中国との関係を軌道に乗せていくために力を尽くしたいとも考えます。

そして国連におきましては今月から5年ぶりに,安保理非常任理事国となりました。11回目という回数は世界最多となります。安保理を通じまして,国際社会の平和と安全の維持に一層積極的に貢献し,日本が常任理事国にふさわしいということを示していきたいと考えております。

昨年末,私自身(大臣),外務大臣になりましてちょうど3年が経ちました。本年も引き続き心を新たに日本外交のために粉骨砕身,努力をしていきたいと考えております。
記者の皆さん方にもどうぞ本年も宜しくお願いを申し上げる次第です。

(2)日英間の外務・防衛閣僚会合

もう一点,第2回目となります日英外務・防衛閣僚会合,いわゆる「2+2」を,1月8日に初めて東京で開催いたします。
日英両国は,共に国際社会の平和と安定に責任を有する大国であり,アジア及び欧州において,互いに緊密な安全保障パートナーです。

昨年1月のロンドンにおける第1回会合に続く,今回の「2+2」においては,テロ対策や地域情勢への対応について議論を行うとともに,安全保障・防衛協力の強化を確認したいと考えています。

また,同日,ハモンド大臣との間では,昨年8月以来となります日英外相戦略対話を行い,二国間関係や国際場裡での協力について議論をする予定になっております。
私からは以上です。

外務大臣就任期間歴代5位

【読売新聞 森藤記者】

大臣の外務大臣としての在任期間が明日でちょうど1,106日となり,歴代5位と並ぶ日になると思うのですが,この在任期間を振り返って大臣ご自身の自己評価を含めて感想をお伺いしたいのと,外務大臣がこれだけの長期にわたってやることの意義について改めてお考えをお願いします。

【岸田外務大臣】

外務大臣の就任期間についてのご質問ですが,もちろん長ければいいというものではなくして,やはり外務大臣として何をしたかがしっかり問われなければならないとは思いますが,こうして3年余り,この外務大臣を務めていて感じることとして,長く務めることも外交において意味があるのではないかとも感じています。

やはり3年余り外務大臣をやり,104カ国の外務大臣と多くの外相会談を行ってきました。ほかの大統領・首相を始め閣僚級との会談を合わせますと580回以上の会談になると聞いております。それ以外にも電話会談もあれば,様々な会食,朝食であったり昼食であったり晩餐会であったり,いろいろな会食の場もありました。こうした人間関係を積み重ねてみて,やはりこの外交においてこうした人間関係あるいは人脈,こういったものも大事なのではないかとも感じています。

是非,3年余りにわたって積み重ねてきた人間関係あるいは人脈,こういったものも大事にしながら,これからもしっかり努力をしていきたいと考えております。

日韓関係

【毎日新聞 小田中記者】

昨年末行われました日韓外相会談の関係で,慰安婦問題についてお伺いします。外相会談後,一部報道の中ですけれども,今回の合意の中において,日本側が一括拠出する10億円が慰安婦像の撤去を前提に行われるものであるというように日本側は解釈しているという報道がありましたが,その点の事実関係の確認をお願いしたいのです。

【岸田外務大臣】

今のご質問,日本側が財団に約10億円を拠出するということと,この少女像の撤去,これが関連するものかどうかというご質問だったと思いますが,その点につきましては,まさに12月28日,共同記者会見において私(大臣)と尹炳世(ユン・ビョンセ)長官が発表した内容に尽きると考えています。それ以上でもそれ以下でもないと考えております。

【フリーランス 上出記者】

今の外相会談に関連しまして,手短に2点。安倍首相のおわびの気持ちを会談のときに岸田外相が伝えております。この慰安婦問題というものは,いわゆる植民地支配と深くつながっている問題でございます。このおわび・反省という首相の言葉の中には,植民地支配についてのおわび・支配というものも入るのかどうかというのが1点。

もう一つ,不可逆的解決ということを提示されて,これは日本側から見た場合,閣僚の靖国参拝とか様々な歴史問題に関することで韓国側をいたずらに刺激しないという,政治家や日本政府の努力というものも含まれるのかどうか。その2点について,ご所見をお伺いいたします。

【岸田外務大臣】

まず,総理のおわびの気持ちにつきましては,12月28日の記者会見の場で私(大臣)のほうから発言をさせていただきました。これは従来から歴代内閣において示している気持ち,そして,これまでも安倍総理が示してこられた気持ち,これを踏まえたものであると考えております。

そして,最終的・不可逆的な解決であるということにつきましては,尹炳世長官からもそういった認識が示されましたが,私(大臣)自身もこれが最終的・不可逆的な解決であるということを確認したと申し上げました。双方がその発言の趣旨にのっとって,しっかり対応していくこと,これが求められていると考えます。その趣旨にのっとり,双方がしっかり対応していきたいと考えています。

【朝日新聞 武田記者】

先ほどの小田中記者の質問に関連してなのですが,慰安婦像の移転について,大臣がソウルで日本の記者団にぶら下がりの会見の中で,慰安婦像については適切な移転がなされるものであるものと認識しているというご発言があったと思うのですが,これはある意味,共同記者会見の内容から踏み越えているようにも思えるのですが,ここはどういうご認識なのかというのをもう一度確認させていただきたいと思います。

【岸田外務大臣】

私(大臣)自身,今日までの日韓間のやりとり,そして共同記者発表での発言等を踏まえて,適切に移設されるものと認識しておりますというように申し上げさせていただきました。その認識は今でも変わりません。

【朝日新聞 武田記者】

それは韓国側も適切に移転をするということで,韓国側とも合意がなされているという解釈でよろしいのでしょうか。

【岸田外務大臣】

申し上げたとおり,適切に移設されるものと私(大臣)は認識をしております。

【朝日新聞 安倍記者】

今の点にも関連するのですけれども,慰安婦像の移設については日韓間で少し温度差があるようにも思うのですが,今回の合意は,大臣もおっしゃられたように,最終的・不可逆的な合意ということで非常に歴史的な意味を持つものであったと思いますが,そういった重要な合意ではあったわけですけれども,なぜ今回,共同の合意文書という形で残されなかったのでしょうか。

【岸田外務大臣】

今回,日韓両政府の合意によって慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることになりました。この点は12月28日の日韓外相会談において,私(大臣)が尹炳世長官とまさに膝詰めの協議を行い,直接,韓国政府としての確約を取りつけたものです。

また,そのことを尹長官は外相会談後の共同記者発表の場で両国の国民,そして国際社会の目の前で,テレビカメラの前で力強く明言をされました。しかも,これは両国の首脳間で確認された合意であるということも強調したいと考えています。

従って,政府としましては,この最終的かつ不可逆的な解決であるという,この韓国政府の明確かつ十分な確約を得たものであると受けとめております。以上です。

国連安保理常任理事国入りへの取り組み

【テレビ朝日 千々岩記者】

話題が変わりますが,冒頭の抱負をお述べになった中で,最後に大臣はあえて,日本が常任理事国にふさわしいと示していきたいと考えていますという言葉を加えられたというようにお聞きしていて感じましたけれども,この常任理事国入りという,これも大きなテーマとなると思いますが,これについてはどのように進めていきたいとお考えですか

【岸田外務大臣】

国連は,創設されまして今年で71年目を迎えることになります。その間の大きな時代の変化を考えますときに,国連は十分機能しているのか,安全保障理事会のありよう等についてもしっかりと検証し考えていかなければならないと思います。

そして,その中で多くの国々が現状に対して様々な問題意識を持っています。国連,特に安保理のありようについては改革が求められると我が国は考えておりますし,こうした議論を今日までもリードしてきました

是非,国連のありようということについて,本年,我が国も安保理の理事国の一員として5年ぶりに仕事を果たすわけでありますので,しっかり取り組んでいきたいと考えております。本年,是非この問題についても日本としてしっかり取り組んでいきたいと考えます。

日韓関係

【NHK 栗原記者】

先ほどの慰安婦像をめぐる日韓の認識についてもそうなのですけれども,例えばユネスコの記憶遺産に慰安婦問題をめぐる資料の登録申請についても,韓国側はこの申請に加わることはないという大臣の認識を否定するような発言をされたりしています。こうした大臣の認識と微妙に,今,早速韓国側の言動みたいなものがずれ始めている中で,今後どのように外相会談やそういった国際舞台での協力を通じて溝を埋めていかれたいというお考えでしょうか

【岸田外務大臣】

日本と韓国の間における詳細なやりとりについては控えたいと思いますが,今回のこの合意の趣旨に鑑みて,韓国が今,ご指摘のユネスコの記憶遺産登録についても申請に加わることはないと認識をしております。いずれにしましても,今回の合意の趣旨,最終的・不可逆的な解決であるということを確認したという,この趣旨に鑑みて,両国が適切に対応することが求められていると考えます。是非,引き続き,ともにしっかりと努力し,取り組んでいきたいと考えています。

南シナ海情勢

【朝日新聞 安倍記者】

話題が変わりますが,南シナ海についてなのですけれども,南沙諸島で中国が埋め立てている人工島で中国は滑走路を使った試験飛行を実施したということを明らかにしています。大臣はこれまで南シナ海の中国の動きについては,地域の平和や安定にもかかわる問題とおっしゃってこられていましたが,今回の試験飛行についてどのように受けとめられているでしょうか。また今後,何らかの対応を考えることはあるのでしょうか。

【岸田外務大臣】

ご指摘の点については,まずベトナム,そして中国政府,双方が発表していると承知をしています。そして,このご指摘の今般の中国の行為は,南シナ海の島嶼等の領有権に関する関係国の主張が対立する中で,一方的な現状変更及びその既成事実化を一段と進めようとする行為であり,我が国として深刻な懸念を有しています。このような行為は紛争の平和的解決に資するものではないと考えますし,控えるべきであると考えます。

そもそも,南シナ海における大規模かつ急速な埋め立ては,更には拠点構築などは,一方的に現状を変更し,緊張を高める,国際社会共通の懸念事項であると考えます。こうした行為の既成事実化は認められないと考えます。我が国としましても,開かれた,そして自由な海を守るために,国際社会が連携していくことが重要であると考えており,引き続き関係国と連携をしていきたいと考えます。

出典:外務省

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