須田慎一郎「鈴木宗男の神通力に衰え。佐藤優のロシア情報は古い」
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虎ノ門ニュース 8時入り!で3月18日、ロシア関連の話題のとき、須田慎一郎氏が鈴木宗男氏や佐藤優氏の話をしていた。
須田氏の話は、鈴木氏に影響力がなくなっているとか、佐藤氏はロシアに対する最新の情報も人脈もないとか、そんな残念な話。
わたしは佐藤氏を批判的に見る反面、北方領土では鈴木・佐藤両氏に活躍して欲しいと願ってもいた。でも、地元で影響力がなくなっているとすれば、ちょっと難しくなるよな。
鈴木宗男、神通力に衰え
須田慎一郎氏の発言
「鈴木宗男氏が、恐らく近々自民党から立候補するじゃないですか。だから(ロシアのパイプとして)戻ってくるのかなと。そうすると鈴木さんも期待できるのかな?ということも考えられる。そういったなかで5月の補選は大きな意味合いがある。
今週、新党大地の影響力がどのくらいなのかと北見で行われたパーティーに取材に行って来たらほとんど人がいない。ほとんどガラガラ。相当厳しいなと。
鈴木さんの神通力もそろそろ衰えつつあるかなという感じがした。
娘さんはとりあえず自民党からということなんだけれども、宗男さんが自民党の公認を得られるのかどうなのか、得たうえで当選できるのかどうか。やっぱり松山千春さん頼みの選挙になるんでしょうけども、どうなのかなと。必ずしも絶対的な力を持っているわけではないですよ。
やっぱり、野党に転落して長いですからね。びっくりするぐらい人が集まっていなかった」
その直前には、佐藤優氏の話も少し。
佐藤優は、対ロシアで最新の情報も人脈も持っていない
須田慎一郎氏の発言
「日本とロシアとのパイプを考えると、ロシア通の人って日本にほとんどいないんですよ。かつては鈴木宗男さんがいて、佐藤優さんがいた。
佐藤優さんは専門家といえども、最新の人脈・最新の情報はほとんどお持ちになっておられない。かつてのストックで今、発言されている方ですからね。
その後に出てきたのが平沼赳夫さん。この方も郵政解散で失脚し、今回自民党に復帰したけれども、それに代わって乗り出したのが総理大臣時代の小泉純一郎さん。総理大臣を降りてからはロシアとのパイプが途絶えていく状況になって、いま誰が仕切ってんの?とりあえず森元総理がいるけど、あのおじさんじゃ無理。
非常に脆弱で、寂しい状況になっている。
(パイプがないから)安倍さんが自ら乗り出して行って交渉をやる。日本独自の動きを期待してもいいのかなと思っている」
北方領土問題やロシア関係では鈴木氏と佐藤氏のコンビに期待していただけに、残念な気持ちになってしまった。
佐藤優の手法・戦術の是非
こうも寂しい状態であるとなると、佐藤氏がしきりに創価学会や公明党を持ち上げるのも、理論的でない政権批判をするのも、やっぱり「駆け引き、戦術なのかな」と、より一層残念な気持ちになってしまう。
ただ、その戦術は巧みな人達だから、選挙にさえ勝てば影響力も変わってくるだろう。
佐藤氏の、沖縄基地問題の戦術や政権批判のやり方を見ていると、小泉純一郎のように簡単なキーワードで影響を与える術は、わたしの個人的な好みとは別に凄かった。佐藤氏がぶちあげたキーワードは、よく左翼の人たちが利用していた。それくらい、インパクトのある言葉選びだったと思う。
と同時に、このネット社会においては、そのやり方を古く感じたし逆効果ではないのかと疑問に感じてもいた。
また、大きな話をぶちあげたり、印象を操作する批判の仕方も、プロパガンダでよく使われる手法だと思うが、現代においても通じるのだろうか。人間はいつの時代もそう変わらないだろうが、ただ、情報量が全く異なる点は大きな差だろう。声が大きい人が勝ちやすいということはあっても、都合よく情報を隠せない一面がある。
実際のところ、沖縄基地問題、政権批判において、佐藤氏の働きはどの程度成功したのだろう?
ただ、佐藤氏の真の目的は分からない。圧力を加えたという意味では成功したのかもしれない。
佐藤優にロシア人脈はもうないのか
それと須田氏の発言で印象に残ってしまうのは、「佐藤優さんは専門家といえども、最新の人脈・最新の情報はほとんどお持ちになっておられない。かつてのストックで今、発言されている」というところ。
佐藤氏は世界の友人たちが連絡をしてくれるというようなことを度々言うが、その内容は「本当に現地の人でなければ得られない情報か」と考えると、佐藤氏から発信された部分だけを見ると必ずしもそうではない。氏ならではの分析は面白いが。
佐藤優の言う「反知性主義」こそ、佐藤優そのもの
佐藤氏は、「安倍政権は反知性主義だ」、「安倍さんは何も考えていない」と繰り返し述べてきたが、(もともとの「反知性主義」の意味と違うじゃないかという批判は置いといて)佐藤氏は市民のことを無知だと思ってるよね?と感じてしまう。だって、佐藤氏の話こそが、佐藤氏の言う意味における反知性主義そのものなんだもん。
まぁ実際、自分を含めて無知だけど。
ただ、多面的に分析すべき話を一面だけで都合よく結論づけたり、話を広げるわりにその根拠が “憶測” ってことがあまりに多い。佐藤氏はわざとやってるんだよね、これを。
だから市民を馬鹿にした嫌なやり方だと思ったし、随分このブログで批判もしたけど、それでも、期待する気持ちを捨てきれずにいるんだよな、わたしは。
しかし、地元の人たちの支持がないとなれば、話は変わってしまう。
鈴木氏と佐藤氏には戦術があると書いたが、それでもやはり、やり方が古い気がする。正攻法で勝てないからそんな手法になるのだろうが、これがどこまで通じるのか。
批判しているのか応援しているのか分からない記事になっているが、色々思うところはあれど、地元の支援が少ないと聞いて、わたしは結構肩を落としています。
宗男氏復帰戦は圧勝する気がしてたんだよね。
市民感情はあっという間に変わることがあるから、実際のところは蓋を開けてみないと分からないけど。
ロシア交渉、安倍首相が自ら行うことのメリット
ただ、須田氏の論調はわたしが今感じているものとは違う。
別に鈴木氏の影響力低下を嘆いているわけではないと感じるし、ロシアとのパイプがない中で安倍首相が直接交渉するのもいいじゃないかというふうにも聞こえる。
須田氏は小泉氏のゴーストライターをやっていたと語ったことがある。控え目に捉えても、ある程度は小泉政権に近い人だったのだから、小泉政権下で失脚した鈴木氏、佐藤氏に関する当時の情報を持っているかもしれないし、何か感じるものがあるのかもしれない。
いずれにせよ、今後の動きを興味深く見守りたい。