【藤井厳喜】 ニッポン放送 『ザ・ボイス』 12月18日(木)から、箇条書き
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12月18日(木)ニッポン放送『ザ・ボイス』
その日のニュースを分析・解説していく「ニュースピックアップセブン」から、ポイントだと思える個所を短く箇条書きにしています。
藤井厳喜(国際政治学者)
1.アメリカとキューバが国交正常化の交渉へ
■経済的にはお互い良いことが多いと思うが、共和党が強く反発している。キューバ革命時、難民化して亡命者となってアメリカに来た人々は、カストロが憎くて仕方がない。ある程度資産がある人々や自由を求めてきた人々は皆、共和党支持者。また共和党と民主党の分断が深くなる。
■キューバ側は経済的に苦しい。ベネズエラが景気の良い時はキューバを支援していたが、逆オイルショックが起きた現在、コスト高のベネズエラは苦しくなり、支援ができなくなっている。
■カストロは昭和天皇陛下崩御のとき、在キューバの日本大使館に来て、キューバ国として1週間反旗を掲げ天皇の死を悼んだ。社会主義者の前に民族主義者という側面が強かった。アメリカに負けても、退位せず天寿を全うされた昭和天皇を強い指導者として尊敬していたフシがある。
2.FRBがゼロ金利の維持を「相当な期間」と説明
■適当な判断。来年の年央(6月中心)には、利上げするだろう。あとはペースが問題だと言われている。アメリカは大きな石油産業を抱えているから原油安のネガティブ効果があり、FRBとしては利上げに慎重にならざるを得ない。ただ、原油安になると消費が増えるから、相対的にはアメリカ経済にとってプラスだろう。
3.学校を襲ったパキスタン・タリバン運動に、軍が20回の空爆
■パキスタンは、脆弱な政治基盤しかない国。国家が破たんするのではないかと言われる国のひとつで、内戦化の危機にある。
4.ロシアが北方領土開発計画を2025年まで継続
■開発が進めば進むほど日本返還の可能性が低くなるのが実態だが、ロシアは原油安で苦しい。計画は出したが、当面凍結ではないか。やり抜く力はないのではないか。
■日本の眼前の脅威は中国。そのためには、アメリカ・東南アジア・インドとも対中包囲網をしっかりやらないといけない。中国は領土的野心をむき出しにしている。ロシアは、中国ほど大きな脅威ではないが、中露が組む方向はマズいので、日本としてはロシアを引き付けることは必要。
5.菅官房長官が特別国会を24日に召集と正式に伝達
■UAEが3か月は減産をしないと発表。もっと石油が下がると、日本も経済が来年危ない。第一の矢と第二の矢をもっと頑張ってもらわないといけない。来年4月の統一地方選挙までに、地方に景気回復の実感が行き渡らないと、自民党は負けると思う。補正はできるだけやってほしい。
6.アメリカ国防総省が最新鋭戦闘機F35の整備拠点に日本などを選定
■日米防衛協力、日米同盟が実質化しつつある。そのためにも大変良いこと。飛行機は最新鋭のハイテク機器だから、ちゃんと整備できるのはアジアでは日本しかないだろう。日本・オーストラリアがしっかり組み、中国を牽制する。
■特定秘密保護法と関係している。技術が漏えいしては困る。
7.金正恩暗殺映画が公開中止に
■明らかに背後に北朝鮮がいる。能力のある人材をハッキング部隊として養成している。才能のある人をこんなことに使っているから、北朝鮮は経済がよくならない。
■日本人として考えたいのは、まだ見ていないがアンジェリーナ・ジョリーの「アンブロークン」。これは反日レイシスト映画だと言われている。これを公開中止にしたい。原作を読んだが、人肉の部分はそういう噂話があるという程度の話で、主人公が目撃したわけではない。いたずらに日本人を差別的に扱うレイシズムの映画ではないか。これを検証して、公開を防ぎたい。特に日本においては。